2023年12月24日

大規模木造建築

佐々木俊尚氏が取り上げていた、大阪万博の木造回廊に関しての記事。 「350億円の木造建造物」までは良いけれど、それが約半年間の会期後は壊されてしまうというのは勿体ない気がします。ただ、これだけの量の木材なのだから、解体した廃材だってどこかで利用されるんじゃ無いだろうか。そういう部分も含めた内容を、記事で書いて欲しかった気がする。

この万博会場をぐるっと取り囲む木製の回廊は、一周2kmだったかな、かなり巨大な物。多くの部分は、日本の木造建築技術である「貫工法」で作られているけれど、一部は現在の技術であるボルトなどで補強されていて、それを野党議員などは批判しているらしいけれど、まぁ記事にも書かれているけれど「揚げ足取り」だよなぁ。そんなことを言い出したら、国宝だとか重要文化財の建物には、スプリンクラーとか火災報知器すら設置できないだろうし、中に電気を引くことだって駄目だろう。せめて質問するならば、何故そういうボルト類が必要なのか、それはどういう部分なのか、それによって本来の「日本の伝統工法」がどの程度満たされるのか、そう言う前向きな質問が出来ない所が彼ららしいのだけれど。

少し前に見た記事では、最近の木材は色々な加工を施すことで、耐火性能もアップしていたり、構造的にもこの万博会場で使用されている「集成材」を使うことで、木材が無駄になること無く強度的にも十分に使用可能な物が使える分けて、それって最近何かと使われる「SDGs」に沿った話なのでは。コストだけで無く、建築資材として森林資源の乱開発も問題になっている今、一番良いお手本となる活用例だと思うのに、なんでこう否定的な話というか、やっぱり根底にあるのは問題点を指摘するというのでは無くて、相手(=与党、政府)の足を引っ張りたいだけだから何でしょうね。

予算は無制限に有るわけでは無いから、青天井の予算は付けられないけれど、有る程度こういう部分にお金を投入する事で、社会的に回るお金が増えて経済的に活性化される効果も考えないといけないのでは。そのやり方とか、効率が悪いというのであればそれを指摘すれば良いだけだけれど、「350億円は無駄だから止めろ」では、もう何もしないのか一番良いという話しになってしまう。そんなの、経済的に「仮死状態でいろ」と言っているようなものですしね。ただ、木造建築は、20~30年という耐用年数があるから、そのスパンで補修とかリフォームして行く必要もあるわけで、そう言う事も考えないと建てたは良いけれど、そのまま朽ち果ててしまうみたいなことにも。そう言う意味でも、万博後の活用方法がちょっと気になるなぁ。

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