2023年11月29日

高温超伝導磁石

「液体ヘリウム不要の高温超伝導磁石を実用化」というタイトルを見て、どれだけの技術なのか理解出来る知識も無いけれど、 それによってコストも下がるし液体ヘリウムやその他希少金属等も節約できると言う事ならば素晴らしい話。ただ、馴染みの無い分野・技術の話なので、これまでの「低温超伝導磁石が-269度℃」なのに「高温超伝導磁石ならば-255度℃で良い」という、僅か-14度Cの差がそんなに大きな違いなのか良く分からない。


絶対零度」=0Kは、-273.15℃なので、-269度℃でも「高い温度」なんだろうけど、そこからさらに14度℃上がると「高温」という表現になるんですね。でも、その「液体ヘリウム」にしても温度は「-196℃」で、そこからさらに70℃も下げないといけないのに、僅か14℃違うだけなら冷凍機岳で可能というのも良く分からない。技術が凄いんだろうけど、同じ科学の話でも分野が違うとか馴染みが無い分野の話は、聞くだけでは魔法のようにしか聞こえないことが多いなぁ(笑)。まぁ、こう言う極超低温状態とか逆に超高温状態、あるいは超高圧とか、そういう極限の環境では色々不思議な現象が生まれるものですが、技術の進歩でますます身近になってきたような印象も受けますね。

で、記事の後半では車内からのインターネットアクセスの話が登場していて、どうもJR東海的には超伝導磁石での光速運転技術よりも、走行時のインターネットアクセス技術の方が難敵らしい(笑)。まぁ、東海道新幹線でのWi-Fi接続の状況を身を持って経験していれば、高速移動時の不安定さは良く実感できますが。でも、それよりも高速移動している飛行機からのアクセスが、結構安定している事を考えるともう少し何とかならないかという気もします。飛行機の場合は、衛星経由だから通信容量は少なくとも途中に障害はないけれど、新幹線やリニアの場合はトンネル走行中は接続が遮断されるような物だからなぁ。インターネットがそうならば、通常の音声通話も厳しいですよね。それならそれで、車内が少し静かになるから個人的には嬉しいかも。

最も今のリニアにとって最大の障害は、極低温技術でもインターネット接続でも無く、川勝静岡県知事の難癖な訳ですが、これは今の所出口が見えない。まだ2年ほど任期が残っているから、仮に2年後の選挙に立候補しなくて知事が替わって政策も変わったとしても、それからの工事再開となるわけで、とても2027年の名古屋開通に間に合うとは思えない。静岡工区のリニア工事に関しては、流域地域は大筋合意をしていて、今の所は県(=川勝知事)のみが反対している状態。しかも、副知事として県側にいた時には反対していた難波静岡市長は、立場が変わると賛成意見を出しているし、この辺り個人的には「をぃをぃ」という印象も。記事の最後には、中国との技術競走の話も書かれているけれど、其れ以前に先ずは国内の障害を解消することが一番の課題だと思うなぁ。まぁ、あの人がトップに居る間は無理だと思うけれど。

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