2023年11月7日

自社専用貨物機と地方空港

宅配のヤマトHDが、来年から始める自社専用貨物機での荷物輸送に使用する機体が成田空港に到着したというニュース。UPSとかDHLとかアメリカ等の大手業者だとバンバン専用貨物機を飛ばしていて、空港に行くとかなり軒対数を観ることは良くあります。今後は日本の空港でも、黒ネコマークの機体を見ることが増えるのだろうか。

専用貨物機を導入するのは、2024年4月からトラックドライバーの時間外労働基準が厳しくなるため、今のように深夜帯の物流システムを利用することが厳しくなるため、その代替手段としての導入ですが、1機当たりの搭載量が28トンで、トラック6台分というのは少ない気がする。成田/羽田と新千歳/北九州という中央と南北の基点を結ぶ動線になるらしいけれど、今後はさらに広がるのだろうか。一日最大21便で、これは3機での合計だと思うんですが、となると1機当たり7区画飛ぶことに。成田/羽田と新千歳/北九州間は約1時間半位のフライトだから、空港での荷物の積み下ろしに1時間かかるとして、2.5時間単位の作業を7回繰り返すと、17.5時間。何とか24時間に納まりそう。

問題は、そうで無くても混雑していて滑走路が空かない羽田空港の利用は大丈夫なのかという事。昼間は成田を基点にして、若しかしたら新千歳-北九州の長距離便中心になり、夜間になって羽田が空いてきたら、羽田離発着のフライトをバンバンいれるのかなぁ。例えば、茨城空港とか静岡空港とか、首都圏に近いでも離発着に余裕のある地方空港を活用したら、もっと柔軟な運用が可能になるような気もしますが。特に静岡空港の場合は、回りにまだ土地も幾らでも残っているから、ここに物流倉庫とか作っても良いのでは。24時間運用では無いので、そこはネックになるけれど。最も、その為にはヤマトHDも大規模な物流センターを作らないといけないので、その投資に見合うかどうかの評価は必要だけれど。そうなると、既存空港なら飛行機が来れば利用出来るからなぁ。静岡空港からなら、東名高速・新東名へのアクセスもそれなりにできるから、メリットあると思うのだけれど。東海道線へもアクセスできるから、JR貨物との協業なんて言うのもどうだろうか。

気になる使用機材は、カタール航空で使用していたAirBusのA321-200らしい。A321なら、殆どの地方空港も利用可能だろうから、今後あちこちの地方空港を結ぶような路線も開設されるのか。でも、アメリカのように大陸横断フライトならまだしも、一番端の新千歳-北九州でも2時間位のフライトですからね。でも、その距離をトラックで運ぶとなると数日の仕事になるだろうから、やはり恩恵は大きい。実際の運航はJALの子会社である「スプリングジャパン」が行うらしいけれど、JAL系列ならば静岡空港とも相性はいいんじゃない(笑)。このニュースが発表された1年前にも、このクロネコ専用貨物機を自分でも取り上げているけれど、書いていることは当時とそれ程変わっていない(苦笑)。個人的には、是非成功して静岡空港にも物流拠点を作るところまで成長して欲しいなぁ。

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