2023年10月25日

SDGs言いながら選別する

今年のお米の生産・品質は、夏の猛暑続きの影響で実の入りも悪く品質も低い物が多くて、所謂お米のグレードだと最上位の物はガクッと減っているらしい。そう言えば2週間くらい前の「鉄腕!DASH!!」では、福島での稲刈りの回があり、それを乾燥させて精米してゴンを焚いてみんなで食べるシーンがありましたが、その時には「今年のお米は...」という話で出ていた気がします。

お米に関して言うと、水分量が不足しているので同市も食味が悪くなるらしい。また精米して炊飯するまでも、乾燥している分余分に水分を吸水してべちゃべちゃになりやすいので、米研ぎは全体的にサッと手短に済ませて、炊飯前の給水時間も短めの方が良いらしい。そこまでは美味しくご飯を炊く話なので良いのですが、今年のお米は米粒に黒い部分が混じっている「斑点米」と呼ばれる物が多いらしい。これは害虫も夏の暑さで大量発生した影響らしく、味とかには大きな影響は無いものの、炊いた時に黒ごまを振り掛けたように黒い点点が目立つので、色彩選別器とかに掛けて排除しているらしい。だから、一般に販売されているお米は真っ白なわけです。

ただ、多分そういう色彩判別機とその斑点米だけ排除する(想像ですが、空気銃みたいなものでその米粒だけ弾き飛ばすんだろうなぁ) システムを導入出来るのは、JAとかそれなりの大手メーカーだけだろうから、中小メーカーのものにはどうしても一定数混じってしまうのは仕方ないと思います。で、昨日観ていたテレビ番組では、今年のお米はこの斑点米が多いので、見つけたら取り除く、と言うような話をしていました。それは良いのだけれど、確かこの放送局のキー局は、SDGsを大々的に標榜して色々な番組などで強調してキャンペーンしている放送局。SDGsという考え方に異論は無いし、そうで無くても無駄や浪費は避けるべきだと思うけれど、それならそれで斑点米だって害では無いのであれば、そのまま食べても良いんじゃ無いの。少なくとも家庭で食事するなら問題無いはずだし、食堂やレストランだって、SDGsと言うのであれば「これはこういう理由で含まれているけれど、味にも体にも問題ありません」と表示して販売すれば済むだけの話。

確か放送されていたのは一般家庭では無く、和食のお店だったか、所謂商売をしている所だったと思うので、そう言う「見た目」を気にするのは仕方ない。でも、そうであっても「お店では見た目もあるので出来るだけ取り出しますが、ご家庭では味も変わらないのでそのまま食べても問題無い」くらいのことは言うべきだと思ったのだけれど、確かその中でのそういう言及は無かったと思います。夏の異常気象で、今年は作物だけで無く海産物などの漁獲量も大きく変動しているらしいけれど、それならば尚更今あるものを有効に活用して行くのが「SDGs」の目的じゃないだろうか。多少規格外とか、見栄えだけの問題であるならば、これまでの検査合格品と同じ値段で販売すれば良いと思う。規格外だから価格は下げるというのであれば、今の規格外品を標準価格にして、企画合格品は「プレミアム商品」として、高価格商品にすれば良いんじゃ無いの。まぁ、これは屁理屈なんだけれど(笑)、SDGsって、無駄や華美を無くして、効率良く資源を回すことが目的だと思うけれど、SDGs自体が一つのファッションになっている実例じゃないかなと言う気がするお米問題でした。うちは田圃が幾つかあり、自分ではもう稲作出来ないので痛くして田圃を維持していますが、毎年120kg位お米の収穫があります。今年分はまだですが、昨年はこの斑点米が多くて母親などはブツブツ言いながら炊いていたけれど、それでも食べてしまえば問題無し。勿論、気になる人は避ければ良いけれど、そうしなければいけないことでは無いと言う事はもっと周知させるべきだと思うなぁ。

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