2023年9月29日

ラグビーW杯を観て

今朝、少し早めに目が覚めたんですが、そう言えば日本vsサモア戦をやっているんじゃないかと思いだしテレビを付けたら、丁度後半戦が始まるくらいのタイミングでした。この時点で、17-8で日本がリードしていたんですが、ラグビーで9点差なんてあっと言う間に詰まる物だから、全く安心出来ない。後半中盤、日本が最大25-8とトリプルスコアまで引き離したけれど、ここで疲れが出てきたのかサモアもじりじりと追い上げて28-15まで迫られます。最後に、再びトライとキックが成功して28-22まで詰め寄れたものの、何とか逃げ切って勝利した試合。

ラグビーから派生して生まれたと言われている「アメフト(アメリカンフットボール)」。同じような「楕円形のボール」を使うことから、よくラグビーボールとアメフトのボールが取り違えられるくらい、世間的には似ていると思われているけれど、改めて試合を観てみるとかなり違うスポーツだなぁと言う印象。強いて言えば、「同じ丸いボールを使うから兄弟スポーツだ」と、パスケットとバレーボールが言われるくらいの違いはあるんじゃ無いだろうか(極論)。歴史的には、そんなに誕生してからの長さに違いは無いと思うのだけれど、世界的な認知度だったり人気だったりを比較すると、圧倒的にラグビーの方が大きいのは何故だろうと思うのですが、ラグビーは英国で盛んという事で、世界中の英国領に広がったのに対して、アメリカの場合はそう言う時代が無くて事実上アメリカ国内位でしか盛んにならなかったのが、今の世界的な認知度というか人気や競技人口の差に繋がるのかなと感じます。

私も多少はラグビーのルールは知っているのだけれど、改めて試合を観ていると「えっ?」とか「おっ?」と思う時が結構多くて、「あぁ、アメフトを初めて見る人、見慣れていない人はこういう印象を感じながら観戦しているんだろうな」と疑似体験した気がします。競技の違いもあるから一概には言えないのだけれど、今回試合を観ていて思ったのは、アメフトのプレー毎に止まることが余計な疑問を招く原因になっているんじゃ無いかと言うこと。ラグビーにしても、サッカーにしても、競技が止まるのは得点が入るとか反則があった時で、それまではフィールド上を右に左にボールや選手は動き回ります。その中には、「あれ?」とか「おや?」という瞬間もあるんだけれど、上手い具合にそういう場面で止まることはないから、どんどんそんな疑問は試合の行方とともに流れていってしまう。で、反則が発生したりとか得点が入った時とか、わかりやすい場面でプレーが一時中断し、そこでその節目無いのテロップ何かもしっかり出せるから、何となく理解出来た気にもなるし疑問を感じる機会が少ないから全体として「分かりやすい」という意識に傾いてしまうんじゃ無いだろうか。アメフトは、1プレー毎にボールが動き出し、止まって、また動いてと言うことを繰り返すし、しかも4回のダウンで10ヤード進むと新しい4回の攻撃権とか、その試合を理解するために必要な属性が多いことも難点じゃないかと。バレーやバスケットボールも似たようなプレーの動きをすると思うんですが、どちらも得点が入ってプレーが後退するから、観ている側にすれば「分かりやすい」と感じるんじゃ無いかなぁ。 

もう一つテレビ観戦をしていて感じたのは、画面上の情報量。アメフトの場合は、点数だけで無くダウン数や残りヤード、タイムアウトの数にプレークロックと、いろいろな情報がリアルタイムに表示されて、そういう部分はアメフトを楽しむ醍醐味の一つでもあるんだけれど、ラグビー中継の画面はそれと比べると凄くシンプル。得点と試合時間しか無い位。馴染みの無い人が意味不明な表示で画面が占められるのを観ると、それだけ余計なことに頭を使わないといけなくなるわけで、例えばアメフトではそういう表示はボールデッドからスナップまでの間に制限して、スナップされてインプレーになったら一切表示は消してしまう位の操作は必要かも。そう考えると、最近のNFL/カレッジの中継や国内でも大きな大会の中継で使用される「バーチャルライン(ボールが置かれた位置とファーストダウン更新の位置をCG合成で見せるもの)」も、邪魔かもしれない。最近のCGは合成技術も進んでいるから、本当にグランドにああいうラインが引かれているように見えるし、そうすると等間隔では無いあのラインは何?と新たな疑問を生んでしまうことになるわけだし。でも、残り何ヤードの攻防とか、ボールシチュエーションで次のプレーを考えるというのも、アメフトの楽しみ方の一つだし、そう言う意味ではもっと表示情報が欲しい場合もあるから難しいですよね。他競技の様子を見ていると、色々気づきが有るので面白い気がします。

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