2023年9月7日

ダイバート


フィリピンLCCのセブパシフィック航空機が、福岡空港の門限に間に合わず北九州空港へダイバードし、そこからマニラに再び戻った件。TLを眺めていると航空レイヤーからは、そもそもダイバートの理由が分からない、ダイバートして残存燃料が厳しいならば何故エマージェンシーを宣言しなかったのかといった疑問が出ていてなるほどな、と。更に個人的には、北九州空港に着陸した後、何故福岡空港では無くマニラに戻ったのかも疑問。 

ゴーアラウンドする映像も流れていたんですが、特に強風だとか悪天候という様子も無く、何故着陸を止めたのかそもそもの理由が不明なんですよね。しかも、その後北九州空港まで飛ぶ余裕があるなら、エマージェンシー宣言をしてもう一度着陸を試みる余裕くらいはあったように思うのに、何故それをせずに北九州へ行ったのだろうか。で、その北九州空港には入国審査の設備が無いので乗客は機内から降りられずにそのまま待機し、挙げ句の果てに再びマニラに戻るという自体に。狭い機内で、10何時間も缶詰状態では溜まらないでしょうね。それにつけても、何故朝一で福岡空港へ飛ばなかったのか、それが凄く不思議。何かスロットの関係とかあるんだろうか。それならそれで、余裕がありそうな広島空港とかに降りて乗客を降ろしても良かった気がするけれど。

メディア等では福岡空港の「門限」の問題と見出しを付けて伝えているけれど、これってセブパシフィック航空の運航不手際の話ですよね。同機のフライトスケジュールは、福岡到着は19:35で出発が35分遅れたらしいので、それを加味すると20:00頃に福岡空港に着陸しようとして着陸中断した事になります。その後北九州空港へは20:36着陸したということで、少なくとも30分位は飛行する燃料の余裕はあったわけです。となれば、福岡空港でエマージェンシーを宣言したら、あと2回位のトライアルは可能だったように思うんですよね。

それに対して、北九州空港に回り着陸したのが20:36でスポットにはいったのが20:55。仮にそこで給油をして福岡空港へ再び向かうとしたら門限の22:00に間に合わないと言う事なんだけれど、北九州-福岡のフライト時間は15分位だろうし、燃料補給もそんなに沢山搭載する必要は無いだろうから、何とか間に合いそうな気もしますが。フライトプランの作成・提出とか、事務手続きに時間が掛かり間に合わないという事も有るのだろうか。結果的にそれが門限に抵触したから北九州空港に一泊することになったんだろうけど、でもそれは副次的な話でやはり一番の原因は理由不明なゴーアラウンドだと思うし、その後の処置を適切に執らなかったセブパシフィック航空のパイロットの責任だと思うなぁ。だから、見出しで「福岡空港の門限」と言うのは適切では無いと思う。

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