2023年8月22日

ライドシェア

最近の訪日観光客の増加もあり、タクシーなどの公共交通機関の運転手不足が問題に。その解決策の一つとして、日本ではまだ認められていない「ライドシェア」を解禁する必要が有るという記事。所謂、Uber/Lfty、アジア地域だと、Grob (Singapore)とかStroll(Guam)等を自分は利用した事がありますが、確かにアプリ経由で簡単にピックアップ場所とドロップ場所を指定出来、一番便利なのは「料金込み」で予約できて、それで完結する事。会話が出来なくても、一言も話さなくても目的地に連れて行ってもらえるサービスは、最初に利用した時には感動ものでした。

日本の場合、タクシーとの兼ね合いもあって、幾つかの実験的なものを除いて基本この手の「ライドシェア」サービスは提供されていないのですが、時代の流れを考えると何らかの制限付きでもこのサービスは必要かもとは思います。例えば、大都市圏のような個別の移動手段が必要な場所とか、記事にも出ているような観光地等は必要性は大きいでしょうね。ただ日本の場合は、自分が知っているアメリカ等と比較して、鉄道や地下鉄などの公共交通機関網が発達しているので、そういう場所では余りライドシェアのニーズは大きくないのかも。

後、この手のサービスでありがちなのは、スタートした時にはそれまでの問題点(Pain Point)を解決する良いアイデア何ですが、それが常態化していくとサービス品質が下がってきたり、新しい問題が生まれてきたりして、段々と当初の付加価値が薄れていくこと。アメリカのライドシェアにしても、まだ参入人数が少ないうちは良かったのですが、自家用車所有者全員がライドシェア算入しているんじゃ無いかと思うくらいの規模になると、それまで以上にピックアップできる車の台数が増えて利便性は上がったけれど、車やドライバーの質が下がってきたりしてきたんですよね。私が今まで観てきた中では、少なくともアメリカではUber/Lfty両方の端末を付けている人ばかりで、とにかく常にお客さんを乗せて効率良く稼ぎたいという意図がよく分かる状態でした。サービスを受ける乗客側も「より安く」というニーズのために、ライドシェアのシェア(同一方向へ複数人で車を共同利用する)みたいなオプションも生まれてきて、付加価値のある利便性が、価格競争になってきている気がします。そうなると、それまでの価値であった乗車品質の低下が気になるんですよね。

日本の場合、タクシーアプリがライドシェアアプリみたいな形で登場したこともあり、ライドシェアの利便性の結構な部分が実はカバーされてきているんですよね。ただ、ドライバーが少ないから配車台数が減ってきているから、なかなか捕まらないという問題が生まれている。ライドシェアには運転が好きな人が多いことは事実だろうけど、やはり運転品質は気になるところ。そう言う意味では、日本で解禁する時には「ライドシェア認定」みたいなものを設けて、ライドシェア3級なら居住地の半径5km以内、2級なら半径10km以内、1級なら30km以内として、1級取得後3年間無事故無違反だと、範囲無制限のS級免許がもらえる、みたいな。さらには、タクシードライバーにもライドシェア参加を認めて、ドライバー側も併用出来るようにすれば、彼らとしても無駄な待ち時間が無くなり収入アップにも繋がるかも。その場合、タクシーは会社のものだから、会社へのキックパックをさせるけれど、ドライバーの取り分は時給よりも多いようにすれば良いんじゃ無いだろうか。そうそう、日本の場合問題となるのは、特に地方なんかで「軽自動車によるライドシェア」は問題になるんじゃ無いだろうか(笑)。

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