福島第一原発の処理水海洋放出について、今日岸田総理が現地視察して、22日には放出開始微を決定する予定という記事。これまでの汚染水処理工程で何か問題が出ているわけでは無く、つい先日にはIAEAのお墨付きまで貰ったわけで、廃炉作業の次の工程へ進むためにも、まずは膨大な量の処理水を処理して作業用のスペースを確保しないといけない。そう言う物理的な理由とともに、やはり「処理水」とはいえ目の前のタンクにどんどん溜まり続けていては、福島の負の象徴として利用されることもあるわけで、これを海洋放出出来ればそれも払拭できるでしょう。22日に決定と言う事は、実際の放出開始は一週間後の29日位だろうか。元々「8月中」という目標があったわけですから、それは守りたいだろうし。
残る課題は、地元も含めて漁業関係者の懸念払拭だけれど、これはもう政府として風評加害に対して厳しく対応することを確約するしか無い。海外からの発信に対して、外務省が多言語で積極的にSNS等で発信しているように、やはり政府としてもっと積極的に具体的に一つ一つの風評に対して反論するくらいの事を、多分一月、もしかしたら半月も継続したら、根拠の無いそういう話は自然に消えていくのだと思う。「自然に消えていく」というか、彼らにとっては、まだ海洋放出されないからそれに対して批判する事が出来るしそういう行動をとることで彼らとしてのある意味存在認識もされるわけです。でも、実際に海洋放出が始まってしまえば、当然それで何かトラブルが発生するわけでもなく、これらの主張も根拠が無くなるわけで、そうなると彼らの利益も無くなる。大体、今でも「汚染水」と呼称しているのは、ごく一部のメディアや野党くらいしか居ないわけですからね。
考えてみたら、過去「政府を揺るがす大問題」って、幾つも出てきたわけです。所謂「モリカケサクラ」とかだって、当時はあれだけ騒いだのに、今では当の野党も何も言わない。ちょっと前の、総務省のメディアに対しての高市大臣発言だって、あれだけ騒いで居たのに当の小西氏すら最近では何も言わない。問題なのは、省内の正式文書でも無いものが外部に漏洩したことなのに、それに対してもほっかむりしようとしているわけで、そこは最後までちゃんと精査して対策しないといけないはず。でも何となくどちらも有耶無耶で終わるのは、そう言う裏取引でも有ったんじゃないかと邪推してしまう。本来の問題点は別にして、単に与党とか政府を攻撃出来れば良しみたいな考えで発せられるから、いつまでたっても解決出来ない「お気持ち」を理由にされると、解決策としては「より強い意志と決断」しか無いと思いますね。
福島第一原発の事故が発生した東日本大震災が2011年に起こり、その時の菅直人首相から、野田、安倍、菅、岸田と12年の歳月を経てやっと出口が見えてきた海洋放出。確か「海洋放出」に関しては、安倍政権時代に既に言われていたけれど、結局はまだ福島第一原発の記憶も生々しい事も有ったり、後は安倍総理の決断力の足り無さも合ったと思う。それでも、安倍氏が殺害されなければ、彼の最後の置き土産として「海洋放出決定」をして、続く菅政権時代に放出開始という事はあったかもしれないなぁ。今回だって、安倍氏が殺害されて急遽登板した菅氏が放出決定して、その彼も短命政権に終わってしまったから実際の放出開始は次の首相になったわけですが、彼としても自分の手でやりたかったことの一つなのではと思ってしまう。海洋放出が始まっても、今のタンクの水に今後も発生する処理水を考えると、完全に保管処理水を処理出来るのは20年、30年後という話も聞きます。まだまだ道のりは長いけれど、それでも重要な一歩になると思いたいですね。
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