2023年8月11日

リーグ戦復帰ならず

日本大学アメフト部で発覚した、大麻・覚醒剤使用事件。大学側は、当該元選手一人の行動と判断して、無期限活動停止処分を解除したけれど、リーグ戦を管轄する関東学生連盟は当面のリーグ戦参加を停止し、今後の試合に関してはチームの対応内容を確認して対応する事に。 

この件に関して詳しいわけでも無いし、内部事情に精通しているわけでも無いのだけれど、報道されている内容をみていると日本大学側の対応が何かずっとなおざりというか、他人事のような雰囲気を感じる対応に感じられて、凄く違和感を感じました。特に、1年前くらいから大麻使用の疑いが父兄から指摘されてきていたのに、ちゃんとした対応をしたような様子は無いし、今回に関しても例えばアメフト部の監督だとか部長だとかのコメントって出されたのだろうか。本当に、当該元選手一人が行った行為であったとしても、「寮生活」というチーム活動の中の一部で発生した事象なのだから、チームの管理体制とか生活指導という部分でも再発防止の対策なり指導をして見せることくらいはしないとおかしいのでは。

一方で、チームスポーツとはいえ、その中の一選手の行為を「連帯責任」という形でチーム全体に波及させるのは、私は日本の悪い古い習性だと思う。同じ日大のタックル問題は、コーチの指導が大きく影響したと考えられるから、チームと言うよりはコーチ・監督陣の責任を問うことでの「連帯責任」は有りだと思うけれど、今回の件が本当に一人の選手だけの行為で周りも気がつかなかったと言うのであれば、チームとしての活動や行動には相応の酌量があっても良いと思う。でも、関東学連としては、そうして上げたいのはやまやまだけれど、肝心なチーム監督者、大学管理者から誠意というか熱意ある対応が出てきていない以上、先ずは彼方が態度で示さないと此方で勝手に損酌できないと言う事なんでしょうね。今回関東学連が上げた四つの理由のうち、1~3に関しては、例えばドーピング検査のように、今後一定期間抜き打ちで薬物チェックを継続して、違法物利用防止、啓蒙、確認をするというのが、一番確実な対策じゃないだろうか。ある意味屈辱的と感じる選手も居るかもしれないけれど、ドーピング検査と割り切れば、そんなに負担は無いだろうし。問題は4番目の責任の所在ですよね。

監督コーチ陣の総辞任までは要求しないし必要は無いと思うけれど、チーム運営の責任者である部長とか監督が何らかの責任を認めて対応する事は必要なのでは。例えば1ヶ月とか2ヶ月とか自らの謹慎・自粛期間を設けて、その間は代行者が務めるとか。大学側だって、これがアメフト部だけの問題と片付けずに、全校の問題と捉えて他の部活動や一般の学生だって、もしかしたら同様の行為を行っている可能性も無きにしも非ずですからね。実際、他校では別のスポーツ部所属部員が大麻事件を起こしているようだし。それは薬物汚染の低年齢層への浸透という問題でも有るわけで、そう言う意味では一つの大学とか組織で対応するのでは無く、もっと広い範囲での対策が必要でしょう。そういう運動への切っ掛けに繋げないと、何も無かった選手や関係者が可哀想だし。今回の件に関しては、大学側の対応が結構あっけなく出た故に、学連側としても対応に苦慮したんでしょうね。逆に言えば、大学側の対応さえちゃんとしたものであれば、リーグ戦への復帰も認められた可能性も高いだろうし、その点前回のタックル騒動の時同様大学側の対応の不味さが問題を深くしている気がする。

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