2023年7月25日

リモート会議のカメラON/OFF

佐々木俊尚氏が紹介されていた、リモート会議でのカメラON/OFFの必要性に関しての話。私は何度もここに書いているけれど、もともと入社時から「電話会議」を経験してきた人間なので、カメラが無い方が慣れている気がします。あと、その会議の内容や仕事の分野によっても、相手を見ながら話をする必要が有る場合はあるかもしれない。自分のように開発関係の会議だと、殆どは資料を見ながらとか互いに共通の情報を参照しながら話をするから、あまり相手の表情とか振る舞いを見て話の方向性を変えたり、内容を考える必要は無いと言えます。逆に、例えば人材関係の仕事とか、スケジュールや仕事の内容をネゴするような場合には、相手の表情を見ながら話を進めることは重要だと思う。

今のリモート会議は、殆どの場合は個人個人がカメラに向かって話をするので、画面上はそれぞれの顔が表示されたタイル状の画面が映されると思います。あれってどうなんだろうか。最近のツールでは、背景を任意の壁紙に変更したり出来るので、つまり人物部分だけの切り出しが可能なはず。ならばリアルな会議室での会議のように、テーブルの背景上に自分の顔と上半身を配置して、恰も会議室に参加者が座って並んでいるような一つの大きな画面を合成して作れないのだろうか。当然、自分の座っている位置によって見え方も変えます。円卓とか四角いテーブルの回りに座っていることを想定すると全員の顔が見えるけれど、教室のような横並びの会議室設定だと、後ろの席からは相手の顔が見えないので、会議室の再現性というかデザインは考えないといけない。でも、今のタイル状に一人一人の顔が並ぶ画面って、そんなに生産性が良くなるとは感じられないなぁ。それに、今のリモート会議ツールだと、PPTの資料とか共有すると、それら人物の映像って隅に小さくまとめられてしまうじゃ無いですか。あれも意味が無いと思う。どうせなら二つ三つ子画面を開けるようにして、一つは常に参加者の顔が表示されて、資料とか表示する場合にはその中の別ウィンドーにPPTの内容が表示されるようにして欲しい。そうすれば、参加者の顔を見ながら資料を提示して話をする事が出来ると言えます。

「顔が見える」というのは「よりリアルな会議に近づける」事が目的だと思うんですが、リモート会議で使える共用ツールが、まだまだ貧弱だと思うしパフオーマンスも悪い。例えば会議では「ホワイトボード」って、結構有効なツールだと思うけれど、リモート会議での同様のツールって凄く使いづらい。手書きできるのは良いけれど、専用のペンとかみんなが持っているわけじゃ無いから、マウスとかで書くとガクガクした文字で読みづらい。キーボードから入力すると、フォントサイズが違っていたり、互いに入力場所が被ったりと、共有しているが故の問題も感じられます。あるいは、人が話をしているのに、チャットで別の話題なりがどんどん流れていくのも困りもの。その話題に対して質問であっても、別の話題が書き込まれてスクロールアップしてしまい、消えてしまうともう追いかけられないし。言い方は悪いけれど、リアルの会議での「内職」は、その人の中で収まっているものだったけれど、リモート会議での「内職」は全員に共有されてしまう事もあるので注意が必要。仮に1-to-1の内緒の話であっても、リアルの会議なら精々両隣から話が振られるくらいだけれど、リモート会議だと全員からチャットが飛んできますからね。

個人的に感じるのは、リモート会議にはリモート会議に適した「会議スタイル・会議方法」を見つけるべきで、リアルの会議に近づけるとか電話会議と同じだから駄目、と言うような話では無いと思います。例えばリアルの会議だと、まず物理的に参加者が一箇所に集まらないといけないけれど、それが不要になるだけでも会議の設定範囲が広がるし開催機会も増やすことが出来ます。更に資料の表示でも、リアル会議ではプロジェクターなどで表示するので、結局はよく見えない、手元に配布された資料を見るとか本末転倒な話になりかねない。リモート会議なら、全員がその場で画面で共有出来るし、切り替えて別の資料にも直ぐに映ることが出来ます。不満のは、一度に一つの資料しか表示出来ないことで(デスクトップ共有すれば複数の資料共有は出来るけれど表示サイズが小さくなるのが難点)、どうして共有画面くらい複数のウインドーを開いて、一度にそれぞれ参照出来ないのか疑問(いゃ、自分でやれよと突っ込まれそう-笑)。あと、殆どのツールでリモート会議の録音・録画が出来るので、不参加者に対しても「あの会議の内容を見て」と言えることも大きなメリットだと思いますね。以前なら議事録とか作って配布していたけれど(今でもそれは作るべきだと思うけれど)、最悪その内容が「違う」と言われても、オリジナルの会議の内容が残されていれば、もう一度巻き直して確認出来ますからね。まぁ、元々の話題はリモート会議での画面ON/OFFで、リモート会議とリアル会議の違いでは無いのだけれど、ONならONの、OFFならOFFのやり方がそれぞれあるので、都合の良いところを利用すれば良いだけの話しだと思う。

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