2023年7月31日

エマージェンシーサウンド

先日経験した、ちょっと恐い経験。買い物のために、自分の車を運転して走っていた時。少しごみごみした脇道から幹線道路に出る交差点で信号待ちをしていました。その前の信号に間に合わず、右折用レーンの先頭で私は次の信号待ちをしていました。どちらも、そこそこ交通量のある交差点なので、直進車が途切れることは無く、結果右折用の優先信号機が変わるのを待って交差点に入り右折を始めました。右折を始めた途端に、救急車のサイレン音が急に聞こえてきて、「どこだどこだ」と思っていたら、その交差点の右側反対車線をこちらに向かってきているのですが、もう交差点に入ろうとしているタイミング。まだ余裕はあったけれど、ちょっと発信が遅れて居たら、私の車と救急車が衝突していたかもしれないし、あるいは通行を邪魔することになったかなとちょっとぎょっとしました。

この日も暑い日なので、車の窓は閉め切ってエアコンを使用しての運転。BGMで、iPhoneの音楽再生をBluetoothで車のオーディオシステムに飛ばして、車内でちょっとした音量で再生しながらの運転。車の遮音性と、車内の音楽再生音の大きさで、直ぐ近くにいた救急車のサイレン音に気がつかなかったことは明らかで、万一の場合はこちらの不注意であることは確実。ただ言い訳をすると、交差点の救急車が走ってきた側の交差点角には3階建てくらいの建物があって、そちらからの音が聞こえにくい状況もあったんですよね。ですから、まだ正面から直進車が進んできている状態の時に、交差点内に少し前進した時には、全く救急車のサイレン音は聞こえませんでした。それが右にハンドルを切って救急車と正対するような形になったら、突然サイレン音が聞こえてきてビックリしたわけです。この時、その車線側も混雑していたので、音は聞こえたけれど赤色灯の点滅は見えなくて直ぐには場所特定もできなくて「えっ、えっ」とちょっと狼狽してしまうくらいでした。

流石に交差点で止まっている毎に窓を開けてと言うのも現実的で無い。ふと思ったのは、車内には音声コマンド用のマイクがあるので、それで外部音も拾ってくれて、救急車とかパトカーとか、そういう緊急車両のサイレン音を聞き分けて、さらにその音量とかでレベル分けをして、「緊急車両のサイレン音が発生しています」「緊急車両が接近しています。注意してください。」「緊急車両が直ぐ近くにいます。停車してください。」みたいな警告メッセージを出すくらいのことを、今の技術で出来ないだろうかと切実に感じました。音声コマンドを起動させる「ウェイクワード」「ウェイクボイス」ならぬ、緊急事態・緊急車両を認識する「エマージェンシーサウンド」対応車内システムなんて必要じゃないだろうか。実は、緊急車両のサイレン音に直前まで気がつかなかったことは今回が初めてでは無く、以前にも何度かそういう場面があって「なんで聞こえなかったのか」とちょっと心配になっていたところでした。後方からの接近とか、反対車線でも前方からの接近のように直前上での邂逅だと、音だけで無く赤色灯の回転が目に入って認識しやすい。でも、交差点での左右からの接近だと視認できる場合は少なく、音で認識しないといけなくて、そうなると今の車だと認識精度がガクッと下がるなぁと実感しました。

「今より大きな音にしたら、認識率は上がっても周りに騒音として迷惑になるのでは」という意見もあると思います。確かに、可聴周波数帯で音量を上げたら場合によっては騒音扱いされることも有るかもしれませんが、マイクで集音出来れば良いので可聴周波数外の音でもいいわけです。その場合は、当該システム搭載の車ならば、人にはまだ聞こえなくても、システムは認識して事前に注意喚起してくれるかもしれない。あるいは、衝突警報システムでカメラ映像を使用しているような場合(アイサイトとか)なら、回転灯の点滅を認識して警告する事も可能かも。直接回転灯が見えなくても、例えば周りのビルに反射した状態でも認識出来るようにするとか(特定の色周波数の点滅を「緊急車両の回転灯」と認識するようなソフトを入れるとか)、やり方は色々ありそうだし、それに対応出来るだけの電装系を、今の車だとかなり多く搭載しているんじゃ無いだろうか。衝突警報システムとか、ブレーキ踏み間違え防止装置とか、ドライバーを守る機能は充実してきましたが、外部に対しての警戒システムみたいなものを次の段階で実装しても良いんじゃ無いだろうか。そんな印象を受けた、ヒヤリハットでした。

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