参院法務委員会での、採決阻止を目的とした、れいわ・山本太郎議員の暴力行為。入管難民法改正案に反対する山本議員が、実力でそれを阻止しようとして採決をする委員長に飛びかかり、それを止めようとした自民党議員の二人と衛視が怪我をしたという状況らしい。日頃暴力を声高に非難している側が、往々にして暴力的というのはありがちな状況にも思えます。山本議員以外も、改正案に反対する野党議員が多数詰めかけ、野次などで議事を妨害して居た事も有ったらしいけれど、過去にも同様の行為はありましたよね。一般の会合などで意見が合わずザワザワするなら分からないでも無いけれど、国会議員が国会の中でルール無視の行為をして、それを正当化するのは厚かましいを通り越して、謹慎処分にでもしても良いくらい。もちろん、暴力行為や実力行使は論外。「強行採決を許さない」と反論されるかもしれないけれど、多数派の与党側に対してどれだけ説得して自分達が必要と思う修正なり案を通すのが野党側の仕事のはずで、それを力で解決しようとするのは結局は自分達の力不足能力不足を証明している行為だと思う。
さらにその委員会には、東京新聞の望月衣塑子記者が取材目的で傍聴席に居たらしいけれど、何度か不規則発言をして議事を妨害したとして、あの鈴木宗男議員から名指しで批判されることも。この人に関しては、もう随分と昔から新聞記者らしからぬ発言や行動で、有名(悪名?)だったけれど、とうとう記者としての範疇も逸脱して単なる「活動家(Activist)」になってしまったらしい。その行為や行動に関しては、東京新聞からは特に注意喚起や是正する行為はこれまで見られなかったけれど、流石に今回の行為は行きすぎでしょう。国会議員であっても、その委員会に所属していない議員には発言する権利はないのですから。ましてや、新聞記者、報道関係者とはいえ、部外者が議事に影響を与えることは国会軽視でもあるし、山本議員の物理的暴力行為と同様に部外者による騒乱行為と言っても良いのでは。山本議員に対しては、流石に立憲民主党等と共に懲罰動議が出されるみたいですが、この望月記者あるいは東京新聞に対しても同様の措置が必要だと思う。自分達の「正義」のためなら何でも許されると思っているのなら、それは単なる独善・独裁だと思う。
私は以前よく言われた「二大政党制」には否定的なんですが、第二次安倍政権以降多数を占める与党が安定的に続いていて、野党第一党である立憲民主党が自分達の責任もあるけれどどんどん衰退していることで、ますます先鋭化している気がします。二大政党制や複数の連立政権で与党が決まるような状況なら、確かにいつ政権が変わるかも分からないという緊張感があることで、もう少し真面目に政治を考えて進める政党も生まれるのかもしれないけれど、今の一部の野党の行為はもうヤケクソにしか見えない。与党の決定がいつも正しい事ばかりとは限らないし、多くの場合は多数の利益を優先するべきとは思いつつも、弱者救済も必要な事は当然。過半数を占める与党のような行動は取れなくても、政治家・政党として社会の声を組み上げて伝えて出来れば実現していく事は可能なはずで、あの「れいわ」ですらたまには良いことを言うこともあるわけですから。そう言う事を積み重ねていけば、日本維新の会のように政党としての実力を世間も認めるだろうし、そうなれば指示も集まり影響力も拡大して行くだろうと思うのに、癇癪を起こしてリセットしてしまうのが彼らしいと言えば彼ららしいけれど。
野党以上に問題なのは、ある意味私人でもある新聞記者が本来の目的とも逸脱する行為を、国会の中で行った事だと思うわけで、そういう場所に出入りできる権利を職権乱用と言っても良いんじゃ無いだろうか。委員会として懲罰動議も考えられているらしいけれど、例えば記者クラブ(この場合は「参議院記者クラブ」?)あたりが、取材行為として問題無いのか彼らの声明なり意見なりを速やかに出すべきだとも思うけれど、今の所そんな話は出ていないようだし。一新聞社の名物記者の行為だからと、見逃す(無視する)だけでは、結局彼女の行動を認めることになるわけで、それはメデイアとしての敗北というか機能不全じゃ無いだろうか。今の政治が必ずしも良いというわけでは無いけれど、だからと言ってそれを批判するためならば何でも許されるわけでも無い。それが許されるのであれば、与党側が同じ事をやっても良い理由になるわけですからね。最近彼らの行為を見ていると、「政治家」とか「報道関係者」という本来の肩書きに、続けて「的活動家」と一言追記しないと正しくないんじゃ無いかと言う気がしています。まぁ、それだけ言われても彼らにとっては「馬耳東風」なんだろうけど、いつか自分で自分の足を刺すようなことが生まれる気がする。ブーメランも彼らの得意技ですからね。
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