2023年6月22日

Aは良いけど、Bは駄目?

既存の健康保険証をマイナンバーカードへ一体化して廃止する作業で、全国的に登録ミスが発生して毎日のように問題が指摘されています。 異なるデータ同士の名寄せというか紐付けというか、こういうデータ統合作業というのは難しくて、どうしてもミスは避けられないことは事実。その点政府には多少同情する部分もあるけれど、かといって登録作業でデザイン的にそれで良いのと言う部分も見受けられるわけで、反省や対応するべき部分が多いことも確か。登録用ソフトだったり、登録手続きの確認手順の明確化とか、登録だけで無く必ず最後に内容確認させるとか、そういう部分の検証と改修は必要だと思う。

今報道などで伝えられているこの一体化の問題は幾つかあると思うのですが、一番大きな問題はマイナンバーカードが他人の保険証に紐付けられたという事。そのため、治療時に保険適用が受けられなくて、10割支払と言う状態が発生することが加入者の被害と言えます。そういう事態が発生する前に、データを再検証して紐付けの間違いを訂正するとともに、間に合わなくてそういう事態が発生した場合の救済策と言うか臨時の対策をまずは準備して即日適用する必要が有ると思うんですよね。後利用者側も、移行期間の間はマイナンバーカードと保険証両方を持参するとか。毎回で無くても、一度マイナンバーカードで利用してみて問題無ければ、次からはもう大丈夫だと検証されるわけだから、まずは最初の一回目の対策をするというのも利用者としては必要なのでは。それは、クレジットカードの不正利用対策するのと同じ事だと思う。

今一体化を批判している人の多くは、紐付けが間違っていてマイナンバーカードが他人の保険証として使われてしまう(一時的に10割支払になる)を批判していて、だから保険証に戻せと言う事を言っている。確かにトラブルに遭遇してしまった人には申し訳ないけれど、現状の保険証にもまた別の問題があるから個人認証が出来るマイナンバーカードと一体化するわけで、戻すのであればその問題の解決策対策も言うべきだと思う。今の保険証の問題は、記載差な入れてる情報が氏名だけなので本人特定が難し事だと思います。そのため他人の保険証を悪用しても分からない場合がある事が大きな問題に。その対策として、顔写真や暗証番号などで本人特定出来るマイナンバーカードに統一する事は意味があると思います。こちらの問題は、今の保険証の形態が続く限り解決されないわけで、将来保険証を顔写真のデザインにするとか、ICチップを入れて本人確認を厳格化するとかしないと解決出来ない。それならば、既に同様の機能を備えているマイナンバーカードと統一化する事は自然な流れだと思うけれど。

既存の保険証をそのまま維持したいから、不正利用の可能性には目をつぶるけれど、より的確な運用が期待出来るマイナンバーカードへの統一化は紐付け作業に問題が発生したから受け入れられない、というのはちょっと乱暴な反論だと思う。移行作業のトラブルに関しては、対策をして行けば解決されるわけだし、まぁオンザフライと言ってしまうと怒られるかもしれないけれど、実際に運用をして見れば問題がそこで見つかる場合も有るだろうから、それはそれとして臨時の対策を準備して手当てすることで利用者が不利益にならないようにすれば良いだけだと思う。そこで一つ問題解決出来るわけですから。だから、紐付けの問題があるから統一化を止めろとの主張は、既存の問題解決には目をつぶれと行っているにも等しいと思うわけです。紐付けの問題は当然対策されるべきだし、政府なり担当者の責任もあると思う。ただ、恰もそれだけが「問題」であるかのように取り上げて、解決出来るかもしれない別の問題を無視することはおかしいのでは。Aは許されるけれどBは許されないのなら、Aが未解決のまま残されて許される理由を示すべきだと思う。Aの問題を解決する途中でBの問題が発生したならば、Bの問題対策をすればA/Bどちらの問題も解決されるわけだから、こちらの方が望ましいことは明らかだと思うのに、何故それに反対するのか。やっぱり別の意図があるようにしか思えない。

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