2023年5月15日

マイナンバーの信頼性

ITmediaに掲載されていた、マイナンバーカードの「スマホ電子証明書」の利用方法についての記事。ここ最近、コンビニでの住民票発行に取り違いが発生したり、マイナンバーカードの保険証利用でやはり取り違えが発生して居た事が分かったりと、マイナンバーカード関連サービスでの不具合が取り上げられているんですが、それを理由に保険証廃止反対とか言うのは、一寸違う話のような気がします。元々顔写真や本人確認の情報が無いに等しい保険証だったから、そういう手段を持っているマイナンバーカードと統一しようとしているわけだから、保険証に戻すという事は以前のような不正利用可能なより悪い状況に戻る事になるわけですからね。

マイナンバーカード自体は、出生時に自動的に生成されて発行されるその日と固有の「マイナンバー」を表記するためだけのもので、別にマイナンバーカードを持たなくても発行拒否しようとも、個人特定情報である「マイナンバー」が消えるわけでも無いし、無くなるわけでも無い。行政機関の手続きでは、そのマイナンバーを元に処理されるわけだから、マイナンバーを知らない、マイナンバーカードが無いならば、より面倒な諸手続を実行しないといけなくなるだけの話で、その不利益をその日とが良しと思うなら、そう言う不便な社会で生活すれば良いだけの話し。行政機関だけで無く、例えば銀行サービスとか税金処理とか、今後色々な場所でデータの統一や共通化が進むだろうから、そういう利便性とリスクのトレードオフを受け入れられないなら、仕方ないだけ。私は、リスクも理解した上で利便性の方が大きいし利益も大きいと思うから、どんどん統一サービスを進めて欲しいと思うけれど。

今回のデータ取り違いも、ある意味マイナンバー(カード)がそれらのアカウントや情報を一本化しているわけでは無いという証明でもあると思うんですよね。つまり、マイナンバー(カード)でその本人確認が出来たから、そこに紐付けされているであろ保険証だったり住民登録サービスへ「認証」したものの、それらここのサービスとマイナンバーとの多分本人との紐付けのAPIに不具合が合ったんでしょうね。認証成功したけれど、渡された情報引き出し用のIDみたいなものが違う番号なり違う形式で処理されて、それで本人以外の情報が引き出されてしまったんだろうなぁ(※住民票の誤印刷に関しては、タイムアウト時のアンロック処理の問題らしい)。根本原因の特定と修正は、それぞれ開発会社で早急に進めて欲しいけれど、多分問題が発生したマイナンバーのパターンとかも分かるだろう気から、テストケースにもそういう所を反映して欲しい。 

ChatGPT等のAI技術同様、便利さの中にはこれまで無かったようなリスクや疑問も生まれることは当然で、そういう部分に対しての疑問に関してはチャンと回答していく必要はあると思う。また、そういう風にこれまでのルールが変わる場合には、必ず新旧ルールの違いやギャップを利用して以降という勢力・人も生まれるわけで、それはそれでよく言えば「起業家」なのかもしれないけれど、やっぱり最低限のルールは必要だと思うんですよね。今回のマイナンバーカードのトラブルにしても、不幸にしてトラブルに遭遇してしまった人にはチャンとした保証や手当をするべきだと思うし、もし模倣犯みたいな事がこれから出てきたら、そちらに対してはより厳しい処罰をするべき。そうやって、言ってみればマイナンバーカードの「初期不良」というか「初回起動時の不具合」を収集して解決することで、今後のトラブルを終息させることが予め出来る分けですから。製品開発何かしていると、そういう部分は「イニシャルコスト」としてある程度見込んで進めて、その上でビジネスの最適化を進めるわけですが、マイナンバーカードの統一的利用に関しても、これから進めれば進めるほど同様の事例は出てくると思う。それを理解した上で、その先にあるであろうより快適な社会生活が生まれることを理解して欲しいなぁ。


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