先日の選挙で、大阪・奈良では地域政党の維新の会が躍進し、それによって大阪で計画されていた日本で初めてのIRにも政府認可が下り、いよ2029年の開業に向けてスタートを切ることに。「IR=統合型リゾート施設」については、その中で中心の一つである「カジノ施設」に関しては、国内では賛成・反対がずっと続いていて、それが障害となって誘致立候補から撤退した自治体も。
たまたま昨日見ていたYouTubeの動画の中で、SingaporeのMarina Bay Sandsの光景があって、「あぁ、ここも大規模なIRだよなぁ」と思ったんですが、ここは成功しているIRなんですよね。あの厳格なというか「笑顔の北朝鮮」とすら言われる厳しいSingaporeの中で、「カジノ」なんていう最も退廃的かつ堕落した娯楽(マテ-笑)を中心とした施設が、堂々と国のランドマークの一つとして世界中から認知されているのは、何度考えても不思議。私はギャンブルには興味が無いので、Marina Bay Sandsは何度も訪問しているけれど、肝心のカジノには一度も入ったことはありません。一度位話のネタに中を見てみようかと、入口辺りを通る度に思うんですが、見るだけなら別に入らなくても違いは無いし、じゃぁカジノをやってみたいかと言われれば、スロットマシーンくらいかなら出来るだろうけど、カード系のやり方は知らないし、ルーレットなんてお金を捨てるようなものだろうし、特に熱意も沸かないのでいつも素通りしています。
IRの話になると、どうしてもカジノの話に集中してしまうのだけれど、一番の肝はそれよりも国際会議とかを開催する大規模なコンベンション施設がどれだけ稼働できるか、と言う方が重要だと思うのだけれど、そういう話って殆ど聞きません。例えば、日本人が「カジノ」と聞くと先ず思い浮かべるであろう、アメリカのLas Vegasも、カジノの場所としても有名だけれど、年間多くのコンベンションだったりビジネスショーが開催されていることでも有名なんですよね。日本で言えば、幕張メッセが一番大きな施設なんだろうけど、確かあの何倍もあるような設備が有ったんじゃ無かったかな。コロナ禍もあって、ああ言う大規模イベントも縮小傾向にあったけれど、最近になって再び開催されるようになり、今後需要は大きいと思うんですよね。ただ、年間を通して施設の稼働率が安定的に回るようにしないと駄目なわけで、そういう部分の収支は大丈夫なのか、そういう議論をもっと聞きたいところ。それが採算規模に乗るのであれば、大阪に続いて国内に誘致してもいいわけだし。
「カジノ批判」の理由も分かるし、私自身もカジノにはそんなに良い印象は無いけれど、ギャンブル依存症を理由に反対するのであれば、先ずはパチンコだったり公営ギャンブルを廃止するべきなのではといつも思います。パチンコは金銭を賭けるギャンブルでは無い、公営ギャンブルはその収益が公共機関に回るから問題ない、というのが反論なんだろうけど、パチンコは「三店システム」で実質ギャンブル化しているし、公営ギャンブルが許されるなら、大阪IRもその収益の一部を公共事業に回すようにすれば問題無いことになってしまう。Singaporeで成立しているのは、自国民に対してはその利用を厳密に制限しつつも、外国人に対してはどんどんお金を落として貰う仕組みにしているからで、大阪IRも同じようにすれば良いだけの話しだと思う。それこそ、日本国民に対してはマイナンバーで管理するようにすれば、それで利用回数とか利用金額の上限設定をすれば、ほぼ完璧な対策になる気がするけれどなぁ。USJの成功以来、それまで東京の後塵を廃してきた大阪が、東京には無い起死回生の武器としてIRを持てたら、大きく飛躍する切っ掛けになるんじゃ無いだろうか。そこにリニア新幹線が開通して、東京-大阪が「1時間で移動」出来るようになったら、日本自体が大きく変化するように思うなぁ。
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