2023年4月26日

英語に救われる

英国版の「Britain's Got Talent (BGT)」に出演して大好評を受けて、ここ数日の芸能ニュースやワイドショーでも大きく取り上げられた「とにかく明るい安村」の映像。日本国内では既にお馴染みというか、彼がこの芸で人気を獲得した当初のネタだから、正直それほどの面白さとか感動はないけれど、あの有名番組しかも辛口審査員達も熱狂している様子を見る方が興味深いし面白いかも。

彼の「安心してください、履いてます」ネタは、目の錯覚を利用したネタとしては秀逸なもの(但し、正面から見れば)だけれど、この手の「裸芸」って日本人にはお馴染みだけれど、海外ではこういう露出は敬遠されたり低次元と思われる部類の物なんですよね。彼以前にも、きわどい部分を隠してテーブルクロス引きとかやるウエスPとか、アキラ100%とか、一部好評だった場合も有るみたいだけれど、やっぱり日本以外では「裸芸」に関してはアレルギーというか、嫌悪感みたいな物も大きいと思う。でも、「裸芸」は駄目だけれど、コスチュームとか衣装とかドレスだと、かなり露出度が大きくても、それは受け入れられるんですよね。そこは矛盾みたいに感じるけれど。

今回、安村氏が予想以上に受けたのは、日本語の「安心してください。履いてます」を英語で「Don't worry.  I'm wearing.」と中途半端に訳したこと。彼自身のアイデアなのか、スタッフが訳したのか不明だけれど、"I'm wearing"では文章として成立していないんですよね。肝心な「何を履いて(着て)いるのか」という言葉が無いから、英語のNativeにしてみたら「え、何々」みたいな状態になるんじゃ無いだろうか。だからこそ、多分自然発生的に怒ったんだと思うのだけれど、"I'm wearing"に対して、コールアンドレスポンスじゃないけれど、女性審査員が釣られて「Pants!」叫ぶことで、ステージと一体化しかつそこに「エンタメ性」が生まれた瞬間だったんじゃ無いかと言う気がするんですよね。だから、元々の「パンツを履いてるけれど、履いていないように見えるポーズ」というお笑いの要素と、「安心してください、履いてます」「パンツをね!!!」みたいな掛け合いが成立した事で、更に高度なお笑いになった気がする。

もう一つ、これも偶然だったと思うんですが、彼の芸名の「とにかく明るい安村」が「Tonikaku Akarui Yasumura」と言ったんだろうけど、最初の「Toni...」が「Tony」と名前として審査員に認識されたから、これも凄く親近感を醸成する切っ掛けになったような気がしますね。これが例えば芸名が単純に「Yasumura」だけだったら「Youth-mure?」「Ya-sure moo-la?」とか、多分名前を言うだけで会話が底で停滞してしまって、互いの掛け合いみたいな物が生まれなくて、それによって仮にステージで感激してもりあがつても、その興奮が冷めてしまったかもしれないと思います。それが「Tony-Kirk Arc-Rui Yea-sure-moo-la」みたいに聞こえたかどうかは知らないけれど(笑)、とにかく最初の「Tony」で成立したのが良かった気がするなぁ。ただ、4-YESを獲得して、次のステージ進出したけれど、次のネタに困るんじゃ無いだろうか。同じ事をやっても駄目出し、今回出したネタ以外で「履いていないように見えるポーズ」って、どれだけ有ったかなぁ。次も頑張って欲しい。

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