鳥インフルエンザの影響で、物価の優等生だった「卵」が高騰。勿論、鶏肉も不足して焼き鳥屋さんも苦労しているのですが、卵の場合マヨネーズやケーキ等、他の食品・調味料の原材料でも有るので、その影響は甚大。そんな話が、日本だけでは無く日本の卵が輸出されている香港でも発生しているというニュース。
先ず驚いたのが、卵の生産数。日本産卵の99%が国内消費で、輸出される1%の卵の92%(全体の0.92%)が香港に行くのだけれど、その個数が4億個(!)。逆算すると、日本の年間卵生産量って、435億個もあるの?! 農林水産省のデータを調べてみたら、生産トン数の資料しか見つからなかったんですが、キューピータマゴ株式会社の「卵の知識」を見ると、日本人一人当たり年間337個消費しているらしい。
日本人の人口1億3000万人として、337個掛けると、438億1千万個となりますから、いゃぁ実際すごい量の卵が毎年生産されているんだなぁとビックリ。マヨラーも多いから、その多くはマヨネーズとかに加工されているんだろうけど、日本人にとって卵ってかけがえのない食品だし、やはり炊きたてご飯に生卵をかけて食べる「卵掛けご飯」は、本当にご馳走だと思う。ここに、お漬物、お味噌汁、佃煮があれば、もう完璧な和食の朝食だと思うなぁ。で、その日本の朝食が、香港でも大人気だと言う事。自分は香港へは行ったことも無いし、香港での中華料理と言うものも食べたことは無いけれど、日本人の味覚にもあうと言われている広東料理に近いらしい。港町でもあるので、海鮮料理等も多くて、そう言う意味では日本人も香港料理好きだし、香港の人が日本料理に嵌まるのも当然かも。あと、日本以外の国や地域では、生卵を食べる食事って多分殆ど無いと思うんですよね。欧州の場合は、「卵=生命」みたいなイメージがあるから、ある意味背徳感というか禁断の行為みたいな事もあるだろうし、勿論衛生面で生では食べられない・食べないものを食べるという特別感もあるでしょうね。今では普通に食べられるようになった「お刺身」なんかも、日本以外では自殺行為に近い肝試しみたいな感じだったわけで、それに近いものがあると思う。出、日本に来て初めて「TKG(Tamago-Kake Gohan)」にハマる欧米人が多いのも頷けるかも。卵料理が和洋中どこにでもあるように、どんな調味料でも卵と合わせたら、それなりに美味しい味付けになりますから、多分どんな地域の人の舌にも合いそうな気がする。
香港でブームとなっている日本産卵ですが、現地で日本方式で生産したらと思ったのですが、土地の無い香港では鶏舎だけで無く、鳥インフルエンザ等の予防のための緩衝地帯も作らないといけないから、無理なんだろうなぁ。隣りの深圳当たりに大規模な養鶏場を作ればとも思うけれど、信条としては「同じ物なら、本当に日本から来た物を」なんでしょうね。確かに沖縄からなら距離的にも近いし、可能なんだろうけど、僅か全体の0.92%とはいえ4億個も香港に行っているというのは驚きですね。日本の技術で、冷凍するのでは冷蔵とか半冷凍みたいな技術で長期保存出来るようにして、もっと遠い地域へも輸出出来るようにしたらもっと受けるんじゃ無いだろうか。ただ、そうなると国内の製造量が追いつかなくて、今回の様に大規模な鳥インフルエンザが発生したら、壊滅的な状態になりそうだけれど。国内の卵不足が、意外な場所にも波及していて本当に驚きました。アメリカのホテルで朝食食べると、大体オムレツとかスクランブルエッグとか作ってくれるけれど、殆どの場合しっかり火を通した「硬いオムレツ」や「ぼそぼそしたスクランブルエッグ」で、日本人としては非常に不満なんですよね。ただ無効は卵の品質があるから、日本のように半熟での調理は出来ないので仕方ないのだけれど。でも、「Sashimi」に続いて「TKG」が世界でブームになる日も遠くないかも。
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