2023年5月1日

クロックマネージメント

昨日開催された、春シーズン最初の注目試合の一つ。強豪チームとはいえ大学チームと社会人チームの対戦なので、本当の意味での「公式戦」ではないし、例えばQBに対してはタックル禁止(タッチあるいは審判によるタックル認定でボールデッド)等特別ルールでの試合でしたが、なかなか面白い内容でした。

ただ、やはり気になったのは「試合時間」に関して。フットボールは、1Q/2Q/3Q/4Qの4クォーター制で、1Q/2Qが前半、3Q/4Qが後半となります。本来は1Q=15分ですが、日本の場合は諸般の事情から殆どの試合が1Q=12分制。ただし、フットボールの場合、ボールキャリアーがサイドラインの外に出たりパスが失敗したり、幾つかの場合はに試合計時が止まるため、プレーの時間は1Q=12分ですが、正味の時間はその倍の1Q=25分位になります。この試合では、春の最初ということや異なる団体のチーム同士の対戦ということもあってか、

  1. 1Qと3Qは1Q=15分のランニングタイム
  2. 2Qと4Qは最後2分までは今シーズン適用が言われている特別ルールを適用 
と、試合計時に関してはかなり変則的な対応になりました。

「ランニングタイム」とは、自分達の頃は「ぶっ込み」とも言っていましたが、TDした時とチーム/レフリータイムアウトの時以外は、本来止めるバスの時計を止めずにそのままずっと流して試合を進める方法。普通は、時計が止まっている例えばボール位置を戻す時間や、チェーンクルーが移動する時間も時計が動いているので、プレーが出来る正味時間は圧倒的に減って、多分半分以下になります。自分達の頃は、ですからランニングタイムでし合いをする場合には「1Q=20分のランニングタイム」としていましたが、それでもかなり短く感じたものです。まぁ、これはシーズンの始まりの試合と言う事も有るから理解は出来るけれど、1Qの様子を見ているとやはり1Q=15分では短かったなぁと感じましたね。せめて20分にしてあげたかった。そうすれば、法政大学にももう少しチャンスが生まれたと思う。で、問題は、今シーズン試合に適用されるかもしれない2番目のルールで、時計が止まるケースのうち、これまではファーストダウンを更新した場合、ボールデッド位置がインフィールドの場合でも時計を止めて、チェーンクルーが移動したところでReady-for-Play(計時再開)をする、というルールでした。チェーンクルーの移動には、結構時間が掛かるのでそれだけで30秒以上違います。それが今年からは時計が止まらない様になるかもしれないというのが、問題のルール(まだ決定ではない)。そうなると、確実に時計が止まるようにボールキャリアーはサイドラインに出ることを優先して考えないといけないので、ビッグプレーは減るような気がします。

元々にほんのフットボールは、ごく一部の大会を除いて1Q=12分と3分短い試合時間で開催されていて、これはこれで色々理由がある事は理解しているんですが、最近のように「国際化」を意識しだした現在では返って障害ともいえる気がしています。1Q=12分と1Q=15分を比較すると、前者は12分×4Q=48分、後者は15分×4Q=60分と、丸々1Q分違うわけですからね。これは凄く大きくて、リーグ戦で1Q=12分で試合をしてきて、その後今度はトーナメント戦で1Q=15分となると、スタミナの消耗具合も、ゲームプランの作り方や運営方法にしても、かなり違いを感じます。現行の1Q=12分の場合でも、例えば両チームが点の取り合いになったり、反則が多く発生したりすると時計が頻繁に止まって、試合開始から試合終了まで、通常は2時間ちょっとくらいが、2時間半から酷い場合には3時間近く掛かる場合もあります。そう言う意味で、一日に3試合とか4試合(学生の場合)同一会場で開催する場合には、イベント遂行上困る理由も理解出来るんですが、やはりフットボールの根幹の一つでもある部分は尊重して欲しいなと思います。春の大学生の試合では、この時間ルールに関して試行される予定なので、その結果として「やはり既存通り」という判断が出ることを個人的には祈っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿