2023年4月29日

いつも卓袱台返し

産経新聞の記事なので、話半分としても十分納得出来る(納得してしまう?!)内容。議会で多数を得ているから「与党」なわけで、実質的な主導権は与党が持っていることは確かだけれど、彼らだって100%完璧な法案だったり提案が出来る分けでは無く、必要な修正なり要求を入れていくのが野党の重要な仕事のはず。今回だって野党の要求がかなり取り込まれていて、中でも立憲民主党は参考人として招致したご本人が非常に評価した内容を、拒否してしまうという暴挙と言うかいつもの「仕草」。 

いつだったか、ちょっと前のことだと思うけれど、何かの法案で与野党が譲らず合意が進まず、それでも法案成立させたい与党が野党案を丸呑みしたような妥協をして合意形成しようとしたら、その野党が法案内容よりも「成立させない」事を優先して、自らの提案を拒否するという意味不明な行動をしたことがあったと思いますが、それと同じ事ですよね。 

同じ野党でも、維新の会や国民民主党は修正案を入れ込むことに成功し、結果的に彼らは「野党としての仕事」を達成したことに。一方の立憲民主党は、それなりに評価されるべき修正案が取り入れられるところまで担当者が努力したのに、最後は「党利党略」とも言えないような、単なる面子なのか我が儘なのか、とにかく与党の利益になる事が気に入らないから反対みたいな印象しか受けないですよね。部分的成功は成功で無く、自分達の主張が100%受け入れられる「完全成功」以外は受入ラリ無いと言う事は、主導権を持っていない野党としては「何もしない・何も出来ない」事を明言している恥ずかしい姿なのではと感じます。別の言い方をすれば、この人達は良く「強行採決」を批判するけれど、自分達から「是非強行採決してください」と言っているとも言えるのでは。

今回の法案の担当者の一人だった立憲民主党の寺田学議員は、かなり忸怩たる想いの様子らしいけれど、こういう経験をした所属議員って、それでもこの政党で何か実現したいと思うのだろうか。勿論、全く何も出来ないわけでは無いと思うけれど、チャンスがあるのに自らそのチャンスを潰すようなことを繰り返していて、何かをやり遂げる以前にそう言うことをやろうという気持ちが生まれなくなるんじゃ無いだろうか。うちの会社だと、毎年一回覆面インタビューみたいな物が会社から社員一人一人に送られていて、自分の上司やその上の上司、あるいは会社の施策や教育とか、広い範囲でいろいろな質問に応えて、組織や会社の問題点を見つけて対策を取るようなことをやるんですが、彼らにもそれが必要なのでは。もっとも、結果はやるまでもない気がするけれど。

旧民主党が自民党を破って政権与党に就いた時に、彼らはどうやって支持を集めて逆転したのかと考えてみるんですが、結局は彼らが何か地道な努力をして評価を得て与党になったわけでは無く、自民党への評価が下がった故に相対的に民主党に対しての期待値が上がって、あの政権交代が実現しただけなんですよね。だから、いざ政権与党になってみたら、経験不足認識不足知識不足に考え不足で、実のある政策をするどころかどんどん自分達の公約を反故にして、結果的には元の自民党政権と変わらないような政策に回帰するばかり。結果的に3年3ヶ月で再び政権は交代したのですが、もしもう少し長く彼らが政権担当をしていたら、学習して経験値を積んで少しはまともな政権運営できただろうかと考えるんですが、今の様子を見ていると多分駄目でしょうね。どんなに頑張っても、4年の間には必ず衆議院選挙があり政権選択が行われるわけで、あの時野田政権が解散しなくても、その数ヶ月後には必ず衆議院選挙は行われていたはず。ただあの時点で、既に民主党政権に対しての評価は低かった(最低の菅直人政権時代よりは、野田政権で少し持ち直したけれど)ので、どのみち自民党への政権交代はあっただろうけど。そういう状況から、心ある人達は別の場所へ活動の場を求めたり、やっぱり駄目な人は乱戦して政界を去り、今残っている人達は良くも悪くも当時の様子をかなり凝縮した人達ばかりだから、困難になってしまうんだろうな。背景は理解出来るけれど、本当迷惑なだけ。

0 件のコメント:

コメントを投稿