この4月1日から解禁となった「デジタル給与/賃金デジタル払い」について、ここ数日色々なメディアで取り上げられているけど、どうもよく分からない。というか、「デジタル決済」の中の「〇〇Pay」系だけが有利な仕組みじゃ無いのという気がするんだけれど。つまり、支払用の口座(アカウント)があって、そこに決済用の残高を保有していると、その範囲内で決済行為が出来る仕組みのものしかメリットはないのでは。Suica等の場合は、上限が決まっているし(2万円迄)、iD等はカード決済に振り返られるからそういうアカウント的なものは使わない。自分が使用しているものでは、Edyが〇〇payに一番近いのかな。予め自分のアカウントにチャージをしておいて、そこから支払が出来る訳だけど、それが給与振り込みで自動的に積み上がっていくのが今回の仕組み何だろうなあ。
何となく便利そうな気はするけれど、個人的にはチャージ操作なんてスマホ出直ぐにできるし、Suica等はオートチャージも出来る。iD系は、クレジットカードのリミット内なら特に必要無いわけで、わざわざ給与からデジタル給与に回して自動的に振り込ませるメリットを、私は余り感じないなぁ。うちの会社の場合、給与の振込先金融機関を最大3箇所まで指定出来て、それぞれ毎月決まった金額(一つは「残り全部」みたいな扱いになるのかな)を振り込めます。これは、例えば税金などの引き落としよう口座と給与振り込み口座を別にしたいとか、色々な理由で複数の金融機関口座を持っている人が、一つの口座に振り込まれた給与を、そこからまた移動する手間を省くもの。扶養家族とかいる場合には便利なんだろうなあ。今回の場合は、そう言う仕組みのうち対象金融機関の一つに電子決済を入れると言う事なんでしょうね。自分は、自分のメインバンクに全額振り込んで貰っていますが、それでもそこから必要に応じて電子マネーのアカウントにチャージする操作は面倒と感じない。
必要に応じてチャージする動作は面倒じゃ無いかと言われるけれど、隠れたメリットの一つにそれで自分の使用額を把握して使い過ぎ防止になるし、何か不正行為が発生した場合にはそこで見つけることが出来ます。代替、現金から電子マネーに返還することは無料で出来るけれど、電子マネーを現金に戻すことが出来るサービスって無いんじゃ無いの? アカウント解約する時には、戻せる場合も有るかもしれないけれど。となると、毎月給与から振り込まれた電子マネーを使い切るなら良いけれど、使いの腰があるとどんどん溜まってしまい、困ることも有るんじゃ無いだろうか。唯一メリットになるかもと思うのは、電子マネーの決済会社が、その口座金額とか利用履歴で某かのインセンティブを付けるようになれば、現金を現金で受け取って現金で使用するよりは利益が生まれるかもしれないけれど、それだって自分のように電子マネーのヘビーユーザーなら、そんなに違わない気もするし。正直「〇〇Pay」を優遇するための意図的な措置、のように囓るんですよねぇ、自分的には。
「海外では電子決済が主流で、日本ではまだまだ普及して居ない」と言う事で、このデジタル給与を肯定的に賛成する人も居るんですが、国内の〇〇Payは海外では通用しないものも多いだろうから、余り説明になっていないのでは。国際的な話をするなら、それこそクレジットカード会社のタッチレス決済の方が国際標準だし、あるいはApple PayとかGoogle Payの方がSuicaやiD何かよりも標準なわけだし。だいたい、企業から金融機関の給与振り込みだってデジタル化されているわけだし、銀行に現金で自分用のお金が保存されているわけでもない。比較的良くまとめられていると感じた、この解説記事を読んでみても「是非デジタル給与に使用」という気持ちにはならないなぁ。どんなアイデアにも、メリット・デメリット双方有り、そのバランスだったりニーズで決まるものだから、デジタル給与が無用とか不要と言うつもりは無いけれど、「デジタル給与」と言うよりは「Pay対応給与」という方が当たっている気がする。
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