スマホの無い日常

 ITmedia松尾公也氏のコラムから、iPhoneを自宅に忘れて外出してしまったときの顛末記。私も、もう15年以上リモートワークをして新幹線通勤をしていますが、以前は自宅に携帯やスマホを忘れて出かけてしまい、途中で気がついて慌てた経験は何度もあります。今回は、Apple Watchがある程度代用できたのでそれでなんとか乗り切れたという内容だけれど、そういう事もできない場合も多々あります。

私の場合、まず困ったのが新幹線の乗車。携帯・スマホでのタッチ乗車前提なので、デバイスが無いとそれができない。対策としては、以前だとEX-ICのカードを持っていれば、それで代用して乗車したり、あるいは決済に紐づけたクレジットカードがあると、それを使用して駅の券売機から切符を受け取ることもできたので、それで何度か難を逃れました。ただ在来線などは、Suicaが使えないので、久しぶりに券売機で切符を購入したりする必要はありましたが。助かったのは、当時はまだスマホで会社のメールアクセスするようなことはできなかったり、すごく限定されていたのでほとんど使用していなかったこと。だから、仕事でメール確認が必要なときには、どこかFree Wi-Fiの使える場所に行ってパソコンを広げないといけない時代だったので、それはスマホ依存が無くて逆に助かったと言えるかも。困るのは決済手段として電子マネーが使用できなかったこと。当時はiDとSuica が中心で、コンビニによってはままだすべての電子マネー対応していないチェーンもあったので、結構現金を持ち歩いていた時代でしたから、こちらも現金利用ならなんとかなったのは、記事の内容と一番違うところかな。QRコード決済なんてまだ生まれる前の時代ですから。

 困るのは記事にも書かれているように「二段階承認」でしょうね。これ、私も設定しているサービスやアカウントがあるんですが、たしかにパワード入力しないのでそこは便利(?)なのだけれど、いちいちスマホに送られてくるメッセージに反応したりするのは、本当に便利なのか疑問。当時はまだこういう認証方法は使用されていなかったのでまだ助かりましたが、今スマホを忘れた場合はどうすればいいのか。しかも私の場合、スマホは二台持ちなので、電子マネー用のスマホは持ち歩いていても、2段階認証用のスマホを忘れたら意味ないし。今の時代スマホの重要性って、一昔前携帯の重要性と比較してもかなり違いますからね。

最近では、アプリが準備されてきたこともあり、例えば仕事関係はiPhone 13 Proでほとんど賄うことも可能に。メールはOutlookでやり、会議はやはりTeamsが使えるので、自分の仕事の7割くらいは賄えそう。キー入力がいまだに慣れないフリック入力なので、作業効率はかなり落ちるけれど、できないわけじゃない。極端な話、フライト中でもスマホでメール確認をして簡単な返事を打つくらいは問題なくできるのが今の環境ですから。そう考えると、デバイスとしてパソコンからタブレットに移行すると少し前は騒がれたけれど、結局タブレットは一過性に終わって、今はスマホにどんどん集約されてきている気がします。自分の場合、仕事内容からどうしてもパソコン(=Windows環境)が必要なので完全に以降はできないけれど、仕事のやり方としては以前のようにパソコン一本槍みたいなことはなくなりつつありますね。最近ちょっと感じるのは、メール関係などのコミュニケーション関係の作業はスマホに移行して、今Windowsパソコン上で必要な作業が、今度はタブレットに移行していくんじゃないかという気がしています。仕事が変化していくから環境がかわるのか、環境が変化するから仕事のモードも変えないと追いつかないのか、多分その両方に適時対応していかないと、駄目なんでしょうね。しかも、それがどんどん加速していくのが今の時代。ますます大変な世の中になりそう。