立憲民主党の小西洋之参院議員が質問した、放送法に関しての質問。個人的には、妄想の固まりみたいなこの人の言う事は、話半分どころか千三つでも怪しいくらいだと思うのだけれど、一応彼のサイトでその資料を公開している。78ページにも及ぶ大きなファイルなんだけれど、内容を見てみるとPDFのタイトルにも付けられている『「政治的公平」に関する放送法の解釈について(磯崎補佐官関連)』から想像するに、資料作成者あるいはその作業をした人間が、関連するファイルをまとめた物ではないかと言うのが第一印象。
その内容以前に、元々付いていたのか後から付け加えられたのか迄は不明だけれど、ファイル名の先頭に「【総務省内部文書】」と書いてあるけれど、これは後付けだろうなぁ。だって、複数の資料なりファイルから作成されたと思われるものを一つにまとめた内容のファイルをわざわざ作成して、そこに「総務省内部文書」とまとめて書くのは解せない。本来なら、ファイルに含まれる議事録のようなもの一つ一つに「総務省内部使用のみ」とか「外部公開禁止」みたいな機密設定をするべきものだと思う。実際中には、議事録あるいは会議のまとめのような文書に関しては「取扱厳重注意」と朱印が押されたものも含まれていて、これって本来は機密保持対策の対象なのでは。それが外部に流出したという事は、総務省内部というよりは行政としての規則違反にまずなる行為だと思う。勿論それに対しては、公共性があるからという反論をしてくるんだろうけど、後で書くようにあくまで政策提案・話合いの途中経過を記したものであり、公共性という意味ではそれ以前の段階のものをあえて流出させて誤解を生じさせるような行為じゃ無いかという気がします。
精査したわけでは無いのだけれど、少なくとも何度か最初から最後まで読んでみた感想では、小西議員が主張しているような当時の安倍総理と高市総務大臣の密約みたいな話が記録されているわけでは無い。「高市氏から電話があった」事は事実らしいけれど、安倍氏本人と会話したかどうかも、それが何時だったかも記録は無い。また逆に安倍氏が直接この件で高市氏と話をしたという記録も、少なくともこの記録を見る限りでは明記されていない。政策に関しての話合いだから、最終的には双方のトップである安倍氏と高市氏との間で何らかの合意が形成されて、それ故に高市氏も国会で答弁をしたのだろうけど、その内容の作成は間に入ったスタッフが実際には行っているわけで、小西氏が言うように高市氏と安倍氏が電話で話をして、というのは捏造に近い誤解を招く言い方だと思う。その議論の切っ掛けを作ったと指摘されている、当時の礒崎陽輔総理補佐官の説明も自身が公開しているけれど、ちょっと言葉足らずな感じもして逆に火に油を注ぐことにならなければ良いのだけれど。一番の問題は、売り言葉に買い言葉では無いけれど、「捏造ならば辞任する」と言ってしまったことですよね。これで小西氏(=立憲民主党)は、有ることないこと言っていればこの話題で時間稼ぎすることが出来てしまう。つまり「捏造の証拠を出せ」と「悪魔の証明」を迫れば何でも言える状態になったことが最大の利点では。
ところで、PDFファイルのプロファイルを見てみると、このファイルは「2023年3月1日 18:45:01」に、RICOH MP C5504」で作成されたと記録されています。RICOH MP C5504は、ちょっと古いデジタル複合機なので、多分紙物の資料を一枚毎にスキャンしてこのファイルを作ったのだろうか。そう考えると、一部資料に朱印が押されてそれがそのまま資料化されていることも納得。逆に言えば、その前後にあったであろう例えば資料添付したメールの履歴とか日時や作成者を特定する情報が無いから、これだけ見ると真偽不明と言われても仕方ない。また、内容に関しては、元々の礒崎総理補佐官の思いが強い気がするけれど、まぁ慎重に内容も検討されているし、決して特定の意志を強要しようとしているとは感じられない。というよりは、PDFのタイトル(ファイル名)には「磯崎」と書いてあるけれど正しくは「礒崎」と「いそ」の字が違っていて、それだけで信憑性が薄いなぁと感じる所。実はファイル名だけでなく、資料の中でも最初の方は「いそ」の字が間違っている部分が多々あります。そこだけ別のものなのか、元々担当者がかな変換をそのまま信じて書いていたら「俺のいその字は違うぞ」と言われて、途中から訂正したのか。ちょっとお粗末な印象は拭えないし、信憑性にも疑問を呈する理由になると思う。いつもの様な壮大なブーメラン、自爆にならなければ良いのだけれど(ワクワク)。
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