相次ぐ迷惑行為対策で、くら寿司が導入するという「AIカメラ」。やけに対応が早いなぁと思ったら、既に導入されている寿司皿カウント用のAIカメラを利用して、不審な行為の監視機能を追加したものらしい。カメラの画角とか解像度(認識率)とか処理性能とか、色々課題はあっただろうけど、これだけの短期間で対応出来るのは凄い。開発元はかなりのプレッシャーを受けたのかもしれないけれど(笑)。
で、その機能は素晴らしいと思うのだけれど、一寸疑問を感じるのがAIカメラが不信行為を探知してからの仕組み。不信行為が探知されると、センターにアラートが上がり、センターの担当者がその映像を確認して、問題と認識したらその店舗の担当者に電話で連絡して対応を要請するらしい。これ、今の仕組み上現時点ではそうせざるを得ないのかもしれないけれど、本来ならば不信行為を探知したら、その店舗の責任者に直ぐにアラートを飛ばして、その責任者が即座に対応するような仕組みにしないと、手間も人出も掛かるだけで現場が大変になるだけでは。
それよりも、迷惑行為の抑止力として、監視カメラの存在を全面に押し出すというのも効果があるかと思うけれど、そうなると問題の無い多くの顧客に対して不信感を与えることになってしまい、お店側の信頼度という意味ではマイナス効果の方が大きいのかな。それもやり方次第で、例えば天井からカメラ監視するとか、普通の目線では気にならないような配置の仕方とか考えれば良いかもしれない。あるいは、マスコットみたいなものをテーブルに置いて、それに監視カメラだけで無く、店員との会話用のインターホン機能とか呼び出し機能みたいなものも合わせて提供するとか。いずれにしても、例えば入店時にでも「サービス改善のため、お客様の動線などはモニターしています」みたいな、よく電話での問合せの時に流される録音みたいなものを示しておくのは良いかも。
世間的にあれだけ騒ぎになったのに、あれ以降も手を替え品を変えての迷惑行為は後を絶たない。プライバシーの問題もあるからなかなか公表するわけには行かないだろうけど、以前のトラブルで結果的に賠償金何千万円を請求したとか、裁判に持ち込まれたとか、やはり何らかの抑止力としての事例公表は必要じゃないだろうか。まぁ、それでも「自分は大丈夫だろう」と変な自身のある強者がチャレンジする事は止まらないだろうけど、それならそれでその時には問答無用で処罰されるという事を今度は示せれば、それが次の抑止力になるだろうし。昔は、回りの大人の目とかご近所の五月蠅いじじぃばばぁみたいな存在が、そう言う迷惑行為の抑止力になっていたんだろうけど、今はそういう存在も無くなり機械的に監視をして機械的に懲罰するような仕組みが一番効果的なのかもしれない。回転寿司が悪いわけでは無いけれど、機械的なサービスが中心となれば、物事の処理も機械的に進めていくのが実は一番なのかもしれない。
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