日本共産党党員である松竹伸行氏が、党首公選制導入等を提唱したところ、日本共産党から除名処分を受けた件。その理由に関しての党の公式な発表はこんな感じ。 要約すると、党の規約の中にちゃんと内部でエスカレーションする方法があるのに、いきなり外部で批判活動を始めたことが怪しからん、という事だろうか。仮にそうであったとしても、まずはその行為を正すような行動があって、それでも繰り返される・止めないと言う事が重なれば、多分一番思い処罰であろう「除名」という話になるのでは。一足飛びに一番重い処分が決まるというのは、よほど日本共産党として都合が悪かったのか、触れられたくない部分の話だったからなのかと邪推してしまう。
日本の政党の中で、党首の公選制度が無いのは、この日本共産党と公明党の2党らしいけれど、どちらも強力な単体の組織体が元になっている政党なので納得出来る話。でも、そのやり方や手法に問題があったとしても、批判を受け入れる、あるいは批判を評価して某かの改善に繋げるという意思すらないのは、恐い話。仮に共産党が日本の政権を取ったら、そういう社会になるんでしょうね。まぁ、「中華人民共和国」という先例があるけれど、彼方は共産主義を標榜しつつも、経済などには資本主義の仕組みを取り入れるなど「共産資本主義」的手法である意味成功している事例。それ故に、日本共産党は中国共産党と仲が悪いという話も聞くけれど、良くも悪くも中国みたいな柔軟性というか、そういう部分は日本共産党に欠けている部分では。今日主義にしても社会主義にしても、目指すゴールは全ての人が公平に富を得るみたいな考えだと思うのですが、そうなると富める部分から増す恣意部分への富野移動はどうしても発生する。それを人の善意なり仕組みで実現しようとすると、どうしても偏在とか不公平な部分が生まれるから、「共産党」という強制権力で慣らすというのが彼らの社会デザインだと思っています。だからこそ、組織体の中での異分子は認められないんでしょうね。
ふと思ったんですが、こういう組織って日ごろ彼らが批判している「軍隊」とか「独裁政権」見たなイメージと凄く重なるのは偶然だろうか。勘ぐれば、同類の組織体が並行して存在した場合、どちらかが生き残るかの生存競争が始まるわけで、となると似たようなものは小さな芽の段階から摘まないといけないし、そういう可能性は残してはならないという考えなんだろうなぁ。以前も書いたんですが、故安倍総理の長期政権を共産党は散々批判てきたけれど、志位書記長は20年以上もその立場にいるわけですからね。他の人材が居ないというのであれば、共産党党組織が人材不足という証しだし、今回の様に異論は許さず組織体としての体制も変えずに継続するというのは、それが本来の彼らの姿という事なんだろうなぁ。
個人的にはこの組織がどうなっても興味は無いけれど、硬直化した組織体は衰退・弱体化していくことが殆どだし、衰退・弱体化していくと、残った党員を確保するために先鋭化していくことが多いんじゃ無いだろうか。となると、「闘争」という事を平気で言う人達だけに、ちょっと恐い。実際選挙の時期になると、選挙違反がよく指摘されるけれど、共産党は党名指名入り襷を事前に使用したり、コインパーキングの不正利用なんかも毎回のように指摘されているけれど我関せず。小さな部分ではあるけれど、自分達の大義のためには小さな事は問題では無い、みたいな考えや行為が彼らを信用できない一番の理由な気がする。今回の件だって、形だけでも話を聞き、話合いをして、それでも意見の一致を見ませんでした、党則に則り処分します、とでもシナリオを作れば、多少なりとも体裁は保たれたと思うのだけれど。あの社民党ですら、まだまだしぶとく生き残っているわけだから、それなりに組織力のある共産党はそれ以上だろうなぁ。今問題になっている東京都の支援問題(通称Colabo問題)には、共産党の影響が取り沙汰されているけれど、どうなるだろうか。案外今回の件が、蟻の一穴になりそうな気もします。
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