2022年11月13日

アメフトの産学協同

最近アメフトクラスタでちょっと話題になった話に、地方大学のチーム強化見たいな話がありました。国内のアメリカンフットボールは、関東と関西に事実上集約されている感じで、正直それ以外の地域では大学チームとか社会人でも所謂「プライベートリーグ」の様な感じで活動している場合が殆どだと思います。その為、関東や関西の大学出身者でも、そのまま社会人でプレーしようと思う人材が少ないのに、地方大学での経験者はなおのこと機会が無く、結果的に人材をロスしているのではと言うような話。

そんな現状に対して、一つの解決策を示して実践しているのは、福岡だと思います。otonari福岡SUNSが誕生して、監督やコーチの関係も有ったけれど、地元大学出身者が多く所属してくる流れが生まれて、かつXリーグの新規参入チームとしては異例の強さで昇格して、とうとう今年はトップリーグで活動することに。それに刺激を受けた部分もあると思いますが、熊本とか沖縄とか、九州というか西南地区が今第三の国内アメフト勢力になりつつあるような印象も受けます。それ以外の地域はどうか。関東、関西と来れば、普通は次は中京と言う話になるのだろうけど、名古屋には名古屋サイクロンズ (X1 Area)、愛知ゴールデンウイングス(X3 West)、豊田ブルファイターズ(X3 West)、三重ファイアーバード(X3 West)の4チームが「中京」のチームという理解。この中から、otonari福岡SUNSのようにX1 Superに上がって注目を集めるようなチームが生まれると、中京地区から東海地区のアメフトももう少し賑やかになるんじゃ無いかな。

そんな中で次に個人的に期待しているのが、新潟やその周辺地域の活性化。今シーズン、前ディアーズフットボールクラブが、活動拠点と運営を新潟県胎内市に移すことを発表し、数年後くらいには現在の調布の元の鹿島のグランドから、胎内市へ拠点を移すことを発表済み。母体となる運営会社は、既にサッカー等複数のスポーツチームを運営しているそうなので、色々な意味でのスポーツ振興のKnow-Howはあると思うんですよね。そこにアメフトが加わって、さらに地元との連携が強まれば理想的。大学では、新潟大学が関東の3部にいて、金沢大学は関西のリーグだったかな。その他大学の動向までは詳しくないのですが、チーム数は少ないけれど、結構有望な選手は生まれているらしい。そう言えば、Xリーグにも新潟大学出身の選手が居たような記憶が... 国内のトップリーグであるX1 Superで活躍するには、有名校・強豪校出身で無いと駄目みたいな事を時々言われるけれど、結構地方大学とか関東・関西でも2部、3部校出身者も多いんですよね。課題は、冬場というか積雪の程度がどれくらい有るのかという事。国内のリーグ戦は、8月終わりから9月から始まり、年末から1月に掛けて終了しますが、北信越とか北海道・東北の大学リーグは、少し前倒しでリーグ戦を行って居るみたいなんですよね。アメリカだと専用スタジアムが普通だから良いけれど、日本の場合は公共施設を利用する場合が殆どなので、冬場の理由には制限がありそう。その辺りは日本ではネックになるのかなぁ。

昨年くらいから、大学生対象のトライアウトを開催したり、クロスオーバーアスリート発掘のイベントを開催したりと、国内のアメフト界隈も色々工夫や苦労をして居る様子が伺えます。そんな中で、福岡、名古屋、新潟なんかでは、地元チームと大学チームの連携を進めるような、言ってみれば「アメフト版産学協同」みたいな仕組みが生まれると、フットボールの活性化だけで無く、そこからNFL選手への挑戦とか、いろいろと夢が描けそうな気がします。その3地域だけでなくても、例えば関東の場合は所謂「南関東」が今は事実上の中心だろうけど、それ以外の「北関東」でも同様の取組が生まれると良いんじゃ無いだろうか。その中には、いきなりフルギアのアメフトから始めるのでは無く、最近注目されつつあるフラッグフットボールも積極的に取り入れて、それによって小学生位から大学生までの垂直的な支援なんかも良いかもしれない。地方で創部するチーム、地方に出て行くチームが有ると言う事は、ある意味「活性化の芽が出始めた」とも言えるんじゃ無いかと、個人的には前向きに捉えています。何とか、それを「想い」だけで終わらせないで、実際の活動に繋げたいなぁ。

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