2022年10月10日

米肉

肉牛育成の環境負荷やベジタリアン対応等、色々理由はあるんですが、最近ちょっとしたブームになっている「代替肉」。カップヌードルの「謎肉」が代表的だと思うんですが、その多くは大豆タンパク質を使用した「大豆ミート」だと思うんですよね。ただ私も何度か食べたことがあるんですが、やはり本来の食肉(多くの場合は牛肉を模していると思うんですが) と比べると、食感もそうだけれどどうしても大豆の匂いを感じてしまって、「肉を食べる」という意識が薄れてしまうんですよね。

で、今度はお米のタンパク質を使った「代替肉」を、山形大学で開発したというニュース。「お米のタンパク質」と聞くと、白米をすり潰して、そこから抽出したのかなと想像してしまうけれど、そうではなくてお米を精米した時に出る「米糠」を、その米糠から油を抽出した「脱脂米糠」なるものを利用するというもの。最近では糠漬けを自宅で付ける人も減ってきているから、まず「米糠」の需用自体が減っているだろうし、さらにその米糠から脂分を抽出して、その言ってみれば「出がらし」なんて誰も再利用使用なんて思わないだろうなぁ。

記事にも書かれているように、米(稲)は数少ない国内でほぼ自給できる物だし、しかも従来は廃棄されていた物を再利用するから最近流行のSDGs的にも合格。また、問題となるアレルゲンが無いとなると、大豆アレルギーに悩む人にとっても食事の楽しみが増えることになり一石三鳥みたいな話ですね。問題は、その脱脂米糠からそれなりの「代替肉」に加工する迄の、時間、コストでしょうか。凄く素人の直感レベルでは、脱脂されて多分パサパサ状態の米糠に、何か結着剤みたいな物を混ぜて形成するのかなぁと言う気がするんですが、その成分は何だろうか。ニュースの映像を見ていると、かなり肉々しいしっかりした形に成形されている様に見えるんですが。それと、「肉」として感じるには、繊維質の触感が大事だと思うんですが、そういう部分の形成も可能何だろうか。

タイトルに、お米から作られる肉だから「米肉」と書いたんですが、よくよく考えたら「焼肉をお米に一旦バウンドさせて食べる」意味にも取れそうな気がする(笑)。今ではもうそんなに多くは食べられないけれど、若い頃特に運動をしていた頃には、どんぶりのご飯が焼肉のタレなのか、肉汁なのか、よく分からない物で赤茶色に染まるくらいバウンドさせたものですが。この代替肉もそんなことが出来たら、目で見ても美味しくなりそうだけれど。日本発の大ヒット商品の一つ「カニカマ」は、海外では「SURIMI」と言う名称が定着しているけれど、この代替肉も世界的にヒットしたら「KOMENUKA」と呼ばれるような日が来るんだろうか。国内の稲作農家に取っても朗報だろうし、再来年からスタートさせるというベンチャー企業には頑張って欲しい。

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