2022年10月3日

"ファクトチェック"されるファクトチェッカー

その設立発表時から、特にネットでは賛否両論というか批判が多く出されている気がするんですが、その最大の理由はこのJFC(Japan Fact-check Center)が、「ネット/SNSのファクトチェックはするが、報道機関は正確性・公正性に務めているから除外する」という立場が、多くの人が実感している「虚報・偽情報」の流布に関して、それら報道機関あるいはレガシーメディアに最大の責任があると感じているからじゃ無いだろうか。

と言うか、ネットやSNSが登場する以前は、それら「報道機関・メガシーメディア」しか、事実上の情報提供システムは無かったわけで、誰もそれらの情報を確認する術をも多なった。それがネツトやSNSが普及し一般化することで、一次情報が確認出来たり、記事化される前の生情報がそのまま流されたりする事で、多くの人がその差を確認することが出来るようになったわけです。それによって、既存メディアの情報が、実は多くのフィルターだったりバイアスが掛けられたものであるという事を認識することになったわけで、ところがこのJFCはそのネット/SNS発情報が間違っていると言っているに等しい。最近の記事やニュースでは、そのネット/SNSに情報源を求めて、それを使って報道している側が、自分達が参照しているソースに疑いがあると、と言っている訳です。

「いゃ、自分達は精査して使用しているから問題な。なぜなら自分達は正確性・公正性に務めている『報道機関』だから」という言い訳をするんだろうけど、でもその確からしさなり公正性を客観的に確認している人も組織も無い状態な訳で、酷い場合には今回の様に身内の人間が「確認しました」と裏書きするようなことをやっている。私は自分のことを「専門家」と言うほどの自身は無いけれど、それでももう30年以上パソコンとかネットワーク関係の業界で仕事をしているから、そう言う方面の知識はそれなりに持っていると思う。その自分が、そう言う分野の専門誌の記事を読んでみても「あれ?」と思うことが時々あるし、それが一般紙に掲載されるような記事の場合は、殆どの場合は話半分所か、千三つくらいの気持ちで読まないといけないと思っています。科学関係では、日経系のメディアはそう言う戦史なんかも出版しているから、他のメディアと比べてそれなりに信頼出来る媒体だとは思うけれど、それでも時々とんでもな話が真しやかに掲載されたりしますからね。

10月1日からJFCは活動開始しているという事なので、まだ本領発揮していないとは思うけれど、何だかなぁ、「Factcheck」と言いたいがために、どうでも良いような話しをネタとしてピックアップしているようにしか見えない。最初の「AI作成の静岡の水害の写真」は、まぁそれでもまだ理解出来るけれど、「北朝鮮軍がアメリカの人気バンドの曲を演奏」とか「政府が飛行機雲で有害物質を空から散布している」とか、正直緊急性も無いし重要度だって甚だ疑問。「AI作成の水害写真」だって、すでに否定されている話な訳で、それをわざわざ「誤り」とか言う必要はあるんだろうか。それならば、先日行われた安倍元総理の国葬儀への反対行動参加者が、主催者発表で1万5千人と言われているけれど、2万5千人が献花のために並んだ様子と比べて、とてもそんなに多いとは思えない件を検証して欲しい。でも、そう言う事はやらないんでしょうね、この人達は。このJFCには、GoogleとYahooから資金が出ている非営利組織との事だけれど、Yahooは兎も角としてGoogleはなんでこんな事にお金を出すんだろうか。それこそ、時分の勝手な思い込みでデマを振りまいている、某番組の社員コメンテーターのファクトチェックこそ、今一番必要なのでは。まぁ、事実上既存メディアの天下り先でしか無さそうなJFCが、そんなことは絶対にやらないと思うけれど(マテ)。

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