2022年6月14日

Web会議が疲れるのは音質の問題

音質の悪さがWeb会議での疲労感の原因」という、NTTデータ敬遠研究所とイヤホンメーカーのシュア・ジャパン株式会社の実証実験の結果と言う記事。まぁ、Web会議だろうと普通の会議だろうと、発言者の滑舌が悪くて聞きづらかったり、声が小さいとかだとイライラする事は事実。また発言者は全く悪くないのに、外から工事現場の騒音とか車の騒音が入ってきたり、室内の換気扇とかクーラーの音が妙に気になったりという場合も。

最近のWeb会議で使われるツール(Zoom、Teams、WebEx, etc)は、音声データはVoIPで転送されているけれど、自分が仕事を始めた頃は、当時の国際電話会社だったKDDIに繋いで相手を呼び出して貰い、それから電話機のスピーカーフォンに切り替えて電話会議をするのが普通。一部デジタル化はされていたかもしれないけれど、音質はノイズもあったし聞きづらかったこともあるし、なんせ遅延も酷かった。あの頃に比べたら、今のVoIPなんて天国みたいなもの(それは言い過ぎか)。数年後には、AT&Tのシステムに乗り換えて、これは会社の拠点間はVoIPだったのかな。だから、出張中などはアメリカのホテルから出張先のオフィスのアクセスポイントに電話をして(ここまではアナログ回線)、そこから日本のオフィス(=会議室)へは社内のネットワーク回線経由で接続するようになったと思うのですが、ここでビックリしたのは音質が良くなったことと遅延がほぼ無くなったこと。

「音質」以上に、私はタイル状に画面に表示される参加者の「顔」の方がストレスに感じるんですよね。同じ画面に表示するのであれば、会議室等に集まった全員をカメラで撮影して表示してくれる方がストレスは少ない気がします。多分、画面に表示される一人当たりの面積が減るからだと思うのだけれど、あれだけは止めて欲しい。何度も書いていますが、昔から「電話会議」に慣れているのが、ビデオ会議には知らないうちに抵抗感みたいな物が養われてしまったのか。でも、考えてみたら、参加者の顔が写っているからと言って会議の質が上がるわけじゃ無いと思うし、何か資料とか共有すれば画面はその資料の内容で一杯になるわけだから、わざわざ参加者の顔をビデオで表示する必要は無いだろうし。だから、記事では疲労感は音質の問題と言っているけれど、同じ条件で画面のON/OFFも要素として検証してみたら、画面(参加者)OFFの方が、音質が悪くても疲労感はそんなに下がらないんじゃないだろうか。

コミュニケーションは「人の顔を見て話せ」というのは、新人研修の時に言われた言葉だけれど、まさか世の中が人との出会いを避けて、ビデオやチャットで会話する世界になるとは、当時は夢にも思わなかっただろうなぁ。だから、対面会議の時のルールを今のWeb会議にも要求するのは、ちょっと違う気がします。対面の時には、まず相手の顔を見るところから始まり、その後「声」による情報交換が有るわけですが、Web会議や電話会議は、まず「声」で始まり声での情報交換がそのまま始まる訳なので、それ以外の要素を会議に持ち込むのはそれがストレスになる気がするけどなぁ。以前も書いたけれど、参加者の顔を映す余裕があるなら、複数のプレゼン資料を並べて表示したり出来る方が嬉しい。いずれにしても、まだ慣れない形式の「web会議」だからストレスも大きいわけで、それもそのうちに慣れたらそんなにストレスも感じなくなるかも。その頃には「話をするのがストレス」とか言う時代になって、会話は全部チャットに成るんじゃ無いだろうか。画面上は、文字列が並ぶけれど、その文字列入力はキーボード打つのはストレスだから音声入力になっているかもしれないけれど。

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