2022年4月10日

リアルタイムからODTへ

明日から始まる、TVerでの民放5系列の「リアルタイム配信」。プライムタイム(19:00~23:00)の番組中心に配信されるので、これまでリアルタイムでTV放送を視聴していた人には、場所を選ばずにしかも手元のスマホやタブレット等で簡単に視聴できるという新しい映像体験になるかもしれない。 

一方で、この新サービスで獲得を目指す若い世代に対しては訴求力はどれだけ有るだろうか。自分も最近は映像視聴はYouTubeにかなりシフトしているので感じるのは、一つの放送時間がテレビの場合は30分単位なので、それが凄く長く感じるという事。YouTubeでも20分、30分というコンテンツは有るけれど、正直15分位のコンテンツを最初1分位みたところで「まだ10分以上もあるのかぁ」と感じる事が多いんですよね。勿論、20分、30分と長いコンテンツでもしっかり見入ってしまうような良質な物も多いけれど、多くの場合は10分というものが一つの境界線になっているように感じます。

一方でテレビ放送は、基本30分が単位で、その2倍の60分とか3倍の90分4倍の120分と構成されています。30分感そのコンテンツに集中させるというのは凄く大変なこと何だけれど、テレビ放送の場合は30分という枠を維持するために、一つのコンテンツをその長さに伸ばして(希釈して)いる場合も結構有るので、同じ30分というコンテンツでも多分テレビの方は60分とか120分位の退屈なものとして、YouTube世代は感じるんじゃ無いだろうか。例えば、アニメのサザエさんとかだと、その30分枠に2話とか3話とかから構成されている場合もあるので、ネットで配信する時には1話ごとに分割して配信できると、もしかしたら視聴率は上がるかも。

そのアニメに関して、最近のYouTube世代は「放送は1週間に1回で、続きは一週間後」という仕組みが理解出来ないという話をネットで見ました。つまり、ネットだとそのシリーズとか過去放送分全てが一つに纏まって登録されているので、気に入れば順番に続けて見ることが出来るので、それが普通にだと思っているらしい。昔ヒットした「24」というアメリカのテレビドラマがありましたが、あれはリアルタイムに24時間の流れをそのままドラマ化したもの。放送時も話題になったけれど、後に24時間(24話)連続放送したりDVD等で泊まり込みで視聴するような事がブームになりましたが、ああいう感覚が今は「普通」と成りつつあるのかなと感じます。TVerの見逃し視聴は1週間なので、今回は実現出来ないけれど、TVerもサブスクみたいな感じで同じような事が可能になれば、また一寸違った動きが生まれてくるのかも。YouTubeに寄せていくと、結局はYouTubeの二番煎じにしかならないのかもしれないけれど、先ずは今は主戦場になっている相手の土俵に登って状況認識をして、そこからYouTubeを超えるプラットフォームを創造して、今のリアルタイムから「ODT (On-Demand TV)」化をまずは目指さないと中々テレビが再生する事は厳しいと思いますね。

0 件のコメント:

コメントを投稿