2022年4月9日

オンとオフの狭間

PCWatch山田祥平氏のコラムから、クラウドPCのオンとオフという話。 Microsoftが発表した、Windows 365 app、Woindows 365 Switch、Windows 365 Boot、Windows 365 Offlineは、クラウドとローカルの連携を進めていく新機能何ですが、最後のWindwos 365 Offline以外は、これまでも有ったような機能で珍しく無い。

そのWindows 365 Offlineは、クラウド上で作業中にネットワーク接続が失われても、そのまま作業を継続して、接続再開後にはその間の作業が同期されて、クラウドとクライアント(ローカル)の作業がシームレスに実行出来るという物。これに関して一寸感心しているのが、最近のOffice 365の挙動。うちの会社では、Microsoft Officeが社内標準アプリの一つで、以前は個別にインストールして使用するOffice 2013とか2016を使用していました。それが数年前から、Office 365に徐々に切り替わっていったんですが、当時もクライアントでの作業とローカルでの作業の同期機能は提供されていました。ただし、結構制限があって、例えば同時にクラウド上のファイルを編集作業しようとすると、一人だけが権限を持つことが出来て、基本的に順番に更新作業が出来るようになっているだけなので、たまたま作業が集中すると相手が終わるまで順番待ちみたいな状態が発生するのが不満でした。

所が最新のOffice 365だと、複数のユーザーが同時に一つのファイルを開いて同時に更新することが可能になっていて、作業性がかなり向上しています。Excelを開いていると、アクセスしているユーザーの頭文字が表示されて、誰が今どこのセルを弄っているか、何て言うのも表示されて、をぃをぃそこまでやるかとも思うのだけれど、競合処理に関してはかなり進んでいる印象を受けました。マルチユーザー対策もそこまで出来ているのなら、シングルユーザーが自分のローカルと、そのシャドーであるライアンとを同期することくらいは、そんなに難しい物じゃないでしょうね。

ただそれでもまだ盲点があって、結局Windows 365 Offlineで同期されるのはその使用しているアプリだけで、その作業自体がオフラインでも担保されるわけじゃ無い。例えばPowerPointファイルを編集中、本体のファイル編集はキャッシュされても、そのプレゼンテーションの中で使用したい資料や要素(例えば画像ファイルやオブジェクト)は、ローカルに無い限りは使用出来ない。ネットワーク接続されていれば、透過的にアクセスして利用することも可能ですが、流石にそこまで先読みしてキャッシュする事は無理だし、それをやっていたらローカルクライアントのストレージは、今以上にキャッシュのために膨らむことになるでしょうし。同じように、ファイル編集しているときに、ブラウザーで外部の情報や資料にアクセスしたい場合も、ネットワークが切断されていると手が出ない。過去アクセスしたサイトなら、そのキャッシュを保持するという事で解決可能かもしれないけれど、その場合は今度はその情報が最新なのかと言う問題も出てきます。そう言う意味では、やはりオフラインにはオフラインでの使い方みたいなTipsは、まだまだ必要かなと感じますね。さらに、複数の端末から更新作業をした場合、端末Aでオフラインで作業した後、端末Bで作業をする場合に、端末Aで更新した内容はまだクラウドに反映されていない場合に、端末Bでの内容をどの様にクラウドに反映するのかとか、その辺りのユースケースがどうなっているのか分からないと、ちょっと恐くてまだ躊躇しそうですね。時代はどんどんクラウドに進むとは思うけれど、クラウドとローカルの悩ましい関係はまだまだ続きそう。

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