ロシアの軍事侵攻に対する経済制裁と死して、ロシアからの天然ガスなどの輸入制限・停止が予想され、電力などのエネルギー価格の上昇が予想されます。そんな中で、岸田首相は「国民にも協力をお願いしたい」と言うのだけれど、そうであれば国民の努力以上に国や政府ももっと努力してエネルギー生産の安定化に努めないとおかしいのでは。
とは言っても、急に天然ガスや石油が出てくるわけでは無いので、何らかの代替エネルギーを見つけるなどして、限られた資源をより効率的に配分できるようにしないといけない。その中で、今一番可能な事は、天然ガスによる発電や石油製品へ資源を集中するために、発電において天然資源由来の発電能力を出来るだけ押さえて、それ以外の方法で電力需要に対応することも一つの方法だと思うんですよね。となるといの一番に浮かんでくるのは、現在停止している原子力発電所を再稼働して、電力供給に十分な余裕を生むことで、そこで消費される予定だった天然資源を融通する。ただ、そう言う話をすると先ず出てくるのは「原発のリスクが」という話と、「だからこそ再生可能エネルギーを」という二つの論点。
欧州の原発事情は日本とは異なるわけですが、各国間で電力に関しては融通出来る仕組みになっているので、脱原発を謳うドイツも実はフランスから電力供給を受けることが可能。で、フランスはさらに原子力発電を拡大させていく予定で、イギリスも新規の原発を作る事を考えているとの事。多国間で融通の利く欧州でも、ロシアの天然資源が今後利用出来なくなると言う想定でそう言う対策をとろうとしているのに、そう言う事が一切期待出来ない日本の場合は、もっと厳しい状況なはずで、それに対しての危機感が今は凄く小さい気がする。少し前にも、冬の電気需用が大きくなり、東京電力の供給率が100%を超えて危機的な状況になりましたが、同じ事はこれからの夏の季節に発生する可能性が大きいと言えます。「夏は太陽光発電が期待出来る」という意見もあるんですが、それはあくまで昼間の需用に対してですし、再生可能エネルギーの割合が増えればその変動対策も考えないといけない。
今の原発では、例えばテロ対策がまだ出来ていないとか、本来の発電時の安全性対策以外の部分の理由で停止して居る物も有るわけで、少なくともそう言うものに関しては特例として例えば一年間のみ前倒しで運転再開させるとか、そう言う事を政府も考えていかないと、いつまでも国民の協力だけでは次は大きなトラブルが発生してしまう気がしますね。国民が浪費しているのであるなら、それは協力するのが当たり前だけれど、既に民間の発電設備からの融通を受けたり、計画停電と言う話も出る中、幾ら電力会社が民間企業とは言え、政府としてももっと努力をしないと。最終的には万が一何かあれば、人命にかかわる事故の可能性も大きいわけですから。何時も出てくる「欧州に倣え」的な意見が、事原発に関しては出てこないのは毎回の事ながら不思議ですね。
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