2022年4月12日

画に描いた餅? 宝の持ち腐れ?

ウクライナ情勢もあり、これまで以上に深刻な状況も予想されるエネルギー問題。個人的には、まず今有る原子力発電を出来るだけ再稼働して、基盤である電力確保した上で、それで浮いた分を発電以外の必要な部分へ融通するのが一番現実的だと思うのですが、そう言う話は中々出てこない。逆に、直ぐに役立つとは思えない再生可能エネルギー特に太陽光発電が何故かいつも取り上げられる気がします。あれって、何か裏があるのかと勘ぐってしまうほど。

TPOに応じて、再生可能エネルギーも有効な部分はあるとは思うけれど、今必要なベース電源や大規模な発電には向いていないことも事実。そう言う意味から、個人的には再生可能エネルギーには否定的な意見が多いのですが、そんな中でも数少ない例外事例が水力発電とこの地熱発電。太陽光発電のように、天候や昼夜の違いで発電量が変動することも少なく、かつ比較的大規模な発電量が期待出来る方法ということで、個人的には太陽光発電よりも遙に有益だと思っています。ただ水力発電に関しては、必要なダム工事に時間が掛かるのと、以前聞いた話では開発可能な河川流域はほぼ全国的に開発されてしまっていて、新規に作る事は難しいと言う話も。さらに、大規模な地域が水没しダム下流流域も大きな環境変化を受けますから、その対応も結構大きいんじゃ無いかと。一方で地熱発電は、発電必要な高圧蒸気が、地下で自然に作られてそれを利用するわけですから、技術的には比較的簡単のように思えるし、水力発電ダムや太陽光発電のような大規模な施設も不要だろうし。

日本の地熱資源は世界でもトップクラスであるけれど、開発や利用が進まないのはそう言う場所の多くが難所にあったり、アクセスしやすい場所は観光地になっているので、そこに発電設備を増築するのは難しいとの事。そんな中で、業務スーパーの創業者・沼田昭二氏が地熱発電を行うための新会社を作っていたという話は初耳でした。業務スーパーの経営同様、必要な物は自分で作るという姿勢は立派だと思うけれど、やはりそれなりのコストも掛かるし中々出来る事では無い事も事実。また、幾ら地熱と言っても、ちゃんと必要な発電量が確保できるだけのねえるぎーが、これから先何十年も安定的に得ることが出来る位のものを掘り当てないといけないわけで、そこはある意味ギャンブル的要素も大きいだろうし。でも、今の時代なら衛星からの資源調査技術も発達しているから、それなりの確度で有望な地下資源を見つけることも出来るだろうし、掘削技術も進んでいて油田なんかでも深い場所から採掘しているから、そう言う技術の横展開も可能だろうし。一方で、地震等でそれまで利用出来ていた温泉が出無くなったり水温が下がったりという事も良く聞くわけで、地下の中の話は地震国日本だと、他国よりもリスクは大きいのかもしれない。

記事の中でなるほどと思ったんですが、地熱発電では噴出する高温の水蒸気で発電タービンを回すのですが、一緒に噴出する熱水を利用することも副次的なメリットになりますよね。その温水で暖房をすることで、温室栽培なんかはコストダウン出来そうだし、山の中での養殖なんていうのも良いアイデアだと思う。あるいは、熱水と気温の温度差で発電することも可能だろうし、その熱水を再び地中に戻せば、また熱くなって噴出してくれるから、理想的な再生可能エネルギーになるかもしれない。熱交換技術は日本のお家芸の一つだから、かなり色々なことが出来そうですね。問題は安定的に熱水を取り出す技術と、多分地熱が期待出来る場所は山の中の狭い領域が多いだろうから、そういう部分で大規模な養殖とか栽培をする手間とコストをどう賄うかかなぁ。夢みたいな話だけれど、個人的には発電に有望な場所にまずはエネルギー供給拠点を作り、その周辺に住居とか商業施設を作るような、過疎対策も含めた拠点開発みたいな事をやれば面白いんじゃ無いかと思っています。実は、業務スーパーを利用した事は無いけれど、この創業者の取組は個人的にはちょっと応援したい気持ちです。

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