ウクライナで略奪をしたロシア軍兵士が、スマホの追跡機能をOFFにせずに保持あるいは郵送している様子を、元の持ち主がスマホの追跡機能を使用して特定し、それがウクライナ軍の情勢判断に利用されているという話。郵送の場合は、ロシア軍自体とは移動場所も違うだろうけど、その移動スピードとか方向を判定すれば、例えば今キーフから撤退しているのか、そこから転進して何処に移動するのか判断でする事は可能でしょうし。
しかし、言われてみればなるほどと感心するけれど、確かに窃盗に遭ったスマホを追跡する機能なわけだから、その使い方は正しいのかもしれない。まぁ、ロシア軍としても略奪したスマホが、裏でどの様に操作されているなんて、ああいう状況の中では冷静に判断することは難しいだろうし。日本国内でも、スマホの発信情報で移動先とか特定して事件解決に繋がる場合もあるけれど、それは利用出来ないのだろうか。いずれにしても、単体で利用出来る機能は限定されているスマホだけに、常にネットワーク接続している事が最大の武器な訳で、それが場合によっては最大の弱点にもなるという話ですよね。
冷静な指揮官ならば、戦場へのスマホ等の通信機器の持ち込みは厳に禁止するだろうけど、誰が何処で略奪してそれをどれだけ保有している釜では中々手が回らないだろうし。それに、そう言う事はする傾向が大きいのは末端の兵士だろうし、そうなると人間的にも未熟な部分も多くて、そう言うある意味常識的な部分も知らないで行動するだろうし。そういう部分も含めて、今回のロシア軍の不味さみたいな物は、本当に予想以上に酷いというか、これが少し前には「冷戦」でアメリカと対峙していた大国なのかと、不謹慎ながらも呆れて笑ってしまうくらいの体たらく。
閑話休題。東日本大震災の時には、車のドライブレコーダーの走行記録から、現地で走行可能な道路網を特定したり、その交通量からより効率的な配布ルートを考えたりと、ネットワークを利用した集合知が大いに役立ったわけですが、今の生活ではスマホにしても車にして、あるいは店舗の売り掛けだってネットワーク無しには成り立たない時代。個別の商品だって、RFIDとか組み込まれていたら、それが盗難に遭っても別の場所で使用された途端にネット経由で特定される時代だって夢じゃない。そう言うマーキング技術って、もしかしたらこれからどんどん増えて行くんでしょうね。そうなると、昨日買ったTシャツの、素材から製造流通と、全ての担当者の履歴とか場所の移動履歴とか、Flightrader24みたいな手元で参照出来る時代が来たりして。それはそれで、ちょっと恐い気もするけれど。
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