2022年4月27日

英語は語順だけの問題じゃ無い

少し前にTLに流れていて話題で、日本人が英語が苦手なのに対して、多のアジア諸国例えば中国とかベトナムとかの人達がそんなに不便無く英語を話すことが出来るのは、母国語の語順が英語とほぼ一致しているから、みたいな話がありました。確かに、日本語と英語の語順を比較すると、ほぼ180度の違いがあって、英語を逐語訳使用と思うと、英語の翻訳部分最後まで聞かないと日本語に翻訳できない(難しい)という事は良く言われている話。

それが一爆よく分かるのは同時通訳の時で、相手の発言を最後まで聞いてから翻訳すると、ワンテンポ、ツーテンポ所か、全く相手の発言について行けない状態で日本語訳が進むことになり、日本語に翻訳されたからと言ってきている日本人には別の意味で分かりづらい状態に。だから同時通訳の場合には、ある程度相手が話をすると、先読みするような形で翻訳し始めるんですが、翻訳中に相手が話した部部も頭の中で変換しながら日本語で話をしないといけないから、どうしても無理があるわけだし、語彙にしても不自然さが生まれてきます。また、最後の方になると辻褄を合わせるために、早口でちょっと無理矢理日本語にしている感も感じてしまうし。まぁ、そんな状態でも同時通訳できるプロは凄いとは思いますが。

元々の母国語が英語との類似性が大きいか小さいかで、その国の人達の英語力に違いが出るというのは、確かに一つの要因とは思うけれど、それは絶対的な物じゃ無い思います。その一番の例は韓国。韓国語は日本語とほぼ逐語訳が出来るくらい文法的には類似していて、だから日本人の中にも韓流ブーム等で韓国語に憧れて習う人も多い。で、そうなると日本人同様韓国人も英語が苦手なはずなんですが、韓国人の英語力は相対的に日本人よりもずっと上だと思うんですよね。その理由として個人的に感じるのは、ビジネスの世界では日本以上に海外志向が強くて、さらには国民性なのか国内事情なのか、外に出ていく思考も強いから、どうしても英語力は必須。また、国内での就職競争も苛烈だから、英語という学科の成績も日本以上に重要視されて能力を伸ばさないと生き残っていけない事情も大きいのだろうけど、いずれにしても日本同様英語とは真逆な文法形式を持つ韓国では日本以上に英語力は高いと言えます。

そう考えると、文化的言語的背景よりも、やはりその人のやる気というか気持ちの問題が大きいんじゃ無いかと。そして、気持ちだけで無く、実際に日本語が使えず英語だけの世界や社会に出て行き、実際の環境の中で揉まれるような行動に出る人の多さが、全体的な語学力の違いを作る物だと私は思います。一つ誤解を受けやすいのは、「翻訳」というのはあくまでその外国語が出来ない・知らない人のために母国語に変換した物なので、実際の外国語会話の中での行為とは別の物という事。英語を聞いて日本語に直して理解し、その逆の工程を頭の中で実行して相手に伝えるのは、初心者のレベルだと思う。ある程度慣れた人は、少なくとも英語の単語レベルで相手の話や自分の意見を思い浮かべるし、文章の組み立てにしても外国語ベースに単語を並べていくのが、初級を卒業した人の脳内動作だと思います。そう言う意味で、語順の違いなんて言うのは、その言語の取っかかりとなる敷居の高さの違いだけで、その後の慣れ・不慣れは、やっぱりその人のやる気とそれも含めて自分がいる環境の影響が殆どじゃ無いだろうか。だから、その言語を習得したければ、日本語のないその言葉だけの環境にどれだけ長く自分の身を置けるか、が一番重要だと思う。

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