2022年4月20日

ほしい物リスト

元は産経新聞の記事ですが、経営に苦しむ動物園をAmazonの「ほしい物リスト」を通じて寄付をして支援するという話。記事に書かれていて初めて知りましたが、ほしい物リスト経由だと寄付金控除対象になるの? 多分、公共機関とかNPO等に対しての行為だと対象になり、個人宛等は違うんでしょうけど、それも「寄付」行為に対しての動機付けになりそう。

先日も、ウクライナに対して千羽鶴を送ろうみたいな話が出たけれど、そんなものよりはもっと切迫している物や大金の寄付の方が良いという意見が大きくなり、結局は千羽鶴は立消えになった話があります。寄付の難しいのはこちらの誠意と相手の必要性が必ずしも合致しない場合には、逆にそれが迷惑行為になる可能性でしょうね。千羽鶴を折ることで、その人達が精神的に何か安定感を感じて祈りをする事は良いと思うけれど、その成果物である「千羽鶴」をウクライナに送っても、正直現地の人はそれが何か分からないだろうし取り扱いにだって困る。気持ちはありがたいけれど、それならば送る手前で止めて欲しいと言うのが正直なところでは。それは別にウクライナだからと言う事でも無く、正直入院しているときなどに貰っても置き場所にも困るし、その後の処理にも困るのが、あの手の物だと思う。自己満足と精神的な支えの微妙な境界線だと思う。

「ほしい物リスト」を、私は利用した事は無いけれど、送る側の動機はどうあれ必要な物を送って貰えるわけだから、受け取る側は嬉しいし役立つ事は確実。唯一の難点は、タイミングが選べないことでしょうかね。例えば、〇〇を今週中にと言って、その通り送られてくるとは限らない。また、当然だけれど、余りに高価な物とか貴重な物は、送る側にしてもよほどの理由が無い限りは中々送ることは難しいだろうし。同様の仕組みは、私はAmazon以外は知らないのだけれど、例えばメルカリとかでもあるんだろうか。 「ジモティー」は物品の売買では無いけれど、地元の不用品とそれを探している人をマッチングさせる部分は、ある意味「ほしい物リスト」と似ていると言えるかもしれない。実は世の中には、そういう上げたい物・不用品を処分したい人も、多少難ありでも欲しい物を探している人も数多く存在するわけで、問題なのはその両者が出会える場所がこれまでは偶然しか無かったことが、特定のプラットフォームが生まれることで成立した、新しい習慣みたいな物かもしれない。

Amazonの場合は、Amazon内の商品が購入されて欲しい人に送られるわけだから、自分達は全く損をしない。と言うか少し厳しい言い方をすれば、第三者の善意を利用した新しいビジネスモデル、みたいなものとも言えるかもしれない。送る側、受け取る側、Amazonと、関係する三者が納得しているならば問題無いけれど、これも新しい時代の流れかなとオールド世代の自分はちょっと感じてしまいます。でも、例えば善意の寄付などの場合、特に食料品や衣類等で、賞味期限や使用履歴が不明な物を寄付として送られても困るわけで、その点に関してはAmazonの商品が送られてくることで安心出来る利点もあるかも。海外の場合、特に欧米などは宗教的な理由もあって寄付行為は普通に行われるし、成功者の人は寄付する事が一つのステータス見たいになっている事も。正直、節税対策にもなるからそう言う事もするという理由があると思うので、日本も税金対策と絡めて高所得者に対しての税金制度を作れば、またちょっと違った世界が見える気がするんですが。それこそ政府が「寄付して欲しい物・事リスト」を制作して、そこに寄付してくれた人には金額に応じて所得税を減額するとか、場合によっては免除するとかどうだろうか。

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