2022年4月16日

選挙ロンダリング

衆議院議員でれいわ新選組代表の山本太郎議員が、衆議院議員を辞職して今年夏に予定されている参議院選挙に出馬するという話し。別に何かルール違反のような行為をするわけでも無く、法律的には問題無いのだろうけど、それならなんで先の衆議院選挙に立候補したのか、疑問を感じるところ。一般的には、参議院議員に当選しても、より見栄えの良い衆議院議員への鞍替えをするパターンが殆どだと思う。別にその逆があっても悪くは無いけれど、それならば昨年の衆議院選挙には出ずに、今回の選挙に向けて準備を進めれば良かったはず。まぁ、政党所属議員を増やさないといけないという事情もあるから、比例区で当選して仮に自分が止めても時点の候補者が繰り上がり当選する事を見越しての事だと思いますが、それにしても腑に落ちないというと納得出来ないと感じる行動。

これで夏の参議院選挙に比例で立候補して、そこで票を集めて当選したら、その後また辞職して自党の候補者を繰り上げ当選させて、自分はまた次の選挙に... という「わらしべ選挙長者・選挙ロンダリング」みたいな事をやるのかと思ったら、流石にそれは批判を浴びると考えたのか、今回は選挙区に立候補するらしい。正直なところ、彼の知名度が最大の武器である政党だけに、彼が選挙の度に動くことで世間の関心を引き、浮動票を集めて当選に繋げていくのが多分今の所の戦略だろうから、そう言う意味では予想されていた行動であることも確か。

ここで気になるのは「一票の格差」ならぬ「一票の意図」。比例区だから、その投票はその政党に対しての投票ではあるのだろうけど、それでも名簿順位の上位者に当選したいという気持ちあるだろうし、中には山本氏本人に対しての期待値もあるだろうし。でも、当選後一年も経たないうちに辞職して、別の選挙に出ますという行為が、そういう投票してくれた人に対しての説明として十分な物があるのだろうか。「死に票」とは言わないけれど「半死に票」くらいのものにはなっているんじゃ無いだろうか。

まぁ、昔から参議院選挙の場合は、「タレント候補」とか「有名人候補」は少なからず出馬していて、有名故にその人が当選することも珍しく無かった。さらに、今の選挙では獲得票数で比例当選議員も替わってくるから、全国的に集票できる知名度、あるいはその地域で獲得出来る確率が高い人が優先される状態になっていて、それは何処の政党もやっている事。「政党政治」だから、それぞれの政党所属議員を増やすことが目的の「選挙」なので、それはそれである意味正しいのかもしれないけれど、それだった人間で無くても良くないか?! タレント議員や有名人議員に能力がないとは言わないけれど、最初から選挙で集票することが目的で、政策はその後二の次三の次みたいな事が伺える今の状態は、やっぱり政治を舐めている部分があるように感じますね。

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