2022年3月16日

初動の優劣

佐々木俊尚さんのこのツイートを見て思ったんですが、以前の例えば東日本大震災や福島第一原発事故、さらには新型コロナウイルスに関して情報錯綜と比較して、 今回のウクライナへのロシア進行に関してのニュースや情報に関しては、比較的正確にかつ冷静な情報提供が、いわゆる軍事専門家とかロシア情勢専門家みたいな人から出されている気がします。特に、防衛省の防衛研究所からの発信が、「そんな組織あったんですか」と素人や部外者からしたら突然現れたヒーローみたいな感じで情報発信をしていて、すごく有益だと思うし、これが防衛の基本の一つと勝手に関心するくらい。

原発事故やウイルス感染に関しては、もともとそれ以前から「反原発」とか「反ワクチン」「半感染症」みたいな考え方が広く世間にもあったから、それらの事象が発生したときには「それ見たことか」みたいな感じで、そういう人たちの発言が取り上げられたり、拡散されたりしたけれど、今回のロシア情勢に関してはあまりそういうことは無いように感じます。というのも、例えば韓国や中国ほど、日頃から興味を引くような場所ではないということもあるだろうし、例えば北海道とか日本海側のように、日頃から意識する地域も限られているから、認知度というか興味も国内的にはそんなに高くないこともあると思うんですよね。だから、とんでも意見みたいなものも少ないし、相対的に信頼できる情報の割合が高まっているんじゃないかと。

東日本大震災の時には、まだSNSやネットでの情報伝達・拡散が発展途上状態だったのですが、あれ以来一気にネットでの情報拡散が進んだように思います。そのため、新型コロナウイルスの時にはそれが悪用されてというと語弊があるかもしれないけれど、信頼性の低い( 無い) 情報拡散だったり、注目を集めるためにわざと刺激的な情報拡散が行われていました。それが今回は、そういう欺瞞情報を上回る信頼に足る情報が一気にネットに公開されたので、「悪貨が良貨を駆逐する」の逆の減少が生まれたような気がします。ただ、普通の人は情報の信頼性よりも、その情報から得られる快感というか刺激をさらに求めるものなので、今後はこれまで以上にまことしやかな情報が取り上げられるようになり、それによって情報の信頼性が下がっていき、結果より不確かなでも興味を引くような情報が主流になっていくかもしれない。そうならないためにも、現在の信頼できる情報源の人たちにはもうしばらく頑張って欲しいし、我々もこれまで蓄積した知識なり情報積み重ねから逸脱するような事象に関しては、まずは疑問を感じるような情報リテラシーの成長みたいなものが要求されていくような気がします。

ただ、そういうことが変に変更してしまうと「情報統制」みたいなまずい状況への呼び水にもなりかねないので、そういう部分に関しては慎重に冷静に考えないといけない。ただ、く返しになりますが、やっぱり今回のロシア進行に関しては信頼できるソースの存在とその情報拡散が続いていることが最大の理由だと私は感じるので、そういう信頼できるソースをどれだけ自分の中で持つことでできるか、あるいはそういう物を探して担保できるか、そういう能力というかある意味日々のルーチンに癖みたいなものって、やっぱり大事だなと再認識しました。ある意味、常に興味を持つことと、一つの意見に確執せずに「賛成・反対」の少なくとも二面から公平に評価して判断するような思考方法を身に着け維持して行くことが、今の時代いちばん大切なスキルだと改めて感じましたね。

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