4月1日から「プラスチック資源循環法」の施行が始まり、ホテル等で提供している無料のアメニティ(歯ブラシ、櫛、ひげ剃り、シャワーキャップ等)提供が停止され、有償だったり希望者ベースに変更されることに。ホテルによっては、プラスチック素材を木製や竹製に変更したものを提供する様に変更するところもあるみたいだし、対応が一定していない事が利用者目線では困るところ。また、在庫が無くなり次第変更と言う所などは、前回は良かったけれど今回は駄目という、やはり利用者としては混乱する場合も想像されます。
先のコンビニ袋にしても、今回のプラスチック製品狙い撃ちの対策にしても、その意図は理解するにしても、何か行政側の自己満足に消費者が巻き込まれている印象を強く受けるんですよね。スローガンとしては「プラスチックは、えらんで、減らして、リサイクル!」と言っているけれど、一番海洋汚染の影響が大きい漁具だとか化繊衣料品に関しては同様のことをやらないのだろうか。特に衣料品に関しては、「化学繊維は環境汚染の頑強です。寒さ、暑さくらいは我慢して、綿素材、麻素材、自然素材に戻ろう」とは言わないのだろうか。自分は、化学繊維のあのつるつるした肌触り手触りが嫌いだから、基本綿100%系の衣類を出来るだけ使うようにして、防寒具とかは化学製品系の例えばゴアテックス素材とか使うものが多いのですが、そう言う声は聞こえてこない。
矛盾を感じるのは、プラスチック素材を止めて木製とか竹製の素材に変えるアメニティ製品が登場すると今朝ニュースで言っていたけれど、20年位前には「熱帯雨林を守れ」という事で、割り箸排斥運動が全国的にブームになり、割り箸の代わりにプラスチック製の箸が何処に行っても使用されるようになったけれど、あれは何だったんだろうか。コンビニでのフォークやスプーン提供が無くなると、フォークの代わりに割り箸を要求するお客さんが増えるんじゃ無いだろうか。スプーンの代用を割り箸でするのは難しいから、そこはどうするのか工夫が必要になりそうだけれど、例えばカレーとかスープ系のお弁当・惣菜が減って、お箸でも書き込める丼系のメニューが増えるんじゃ無いだろうか。麺・パスタ系は、お箸で食べることが日常化して行くような気がする。以前割り箸排斥運動の時には、折り畳み式等の携帯箸が流行ったりしたけれど、今回は携帯用のナイフ・フォーク・スプーンがブームになるんだろうか。
資源を有効活用することも、環境に優しく安全な素材や使い方をすることも、そう言う事は別にプラスチックに限らず、人間も自然の中で生きていく一つの要素であることを考えれば当然の話。ただ、人間の場合は「科学」とか「技術」を活用して、より便利により安価でより快適な物を作り出しているわけで、それが多くの人にとって利益になったり生活品質の向上に繋がっていることも忘れちゃいけないと思う。使い捨てが駄目というのであれば、パック飲料もガラス瓶に戻すべきだと思うけれど、そうなると保存期間や保存品質に影響が出るので困るように、プラスチックを一律に標的にするのでは無く、何が必要で何が足りていないのか、そういう所をちゃんと明確にした上で効果的な対策をするべきだと思う。再生エネルギー関係で、太陽光発電がある意味「悪用」されたような雰囲気を、今回のこの件に関しても感じるなぁ。
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