2022年3月5日

原発占拠

ウクライナに進行中のロシア軍が、ウクライナ南部にある同国最大、ヨーロッパでも最大規模の原子力発電所であるザポリージャ原発を選挙したというニュースは、これまでのロシア侵攻のニュースの中でも衝撃的なニュースの一つ。チェルノブイリ原発もロシア軍が侵攻しており、核兵器を使用せずとも「核の脅威」をウクライナや欧州各国に突きつけることになり、かなり深刻な事態になりつつある事は素人の自分でも多いに感じるところ。 

ニュースでは、原発を事故に追い込み放射能汚染を心配する声もあるみたいですが、仮に放射能漏れのような事態が発生すれば、多分その影響を一番受けるのは現在進行しているロシア軍だろうし、そこから東方に広がっているロシア自身なわけで、よほどの事が無い限り何らかの方法で原発を暴走させてチェルノブイリの様な災害を発生させることは無いんじゃ無いだろうか。それよりも、ウクライナ国内のエネルギーを抑えることで、ウクライナ国民に対してのプレッシャーの方が大きいと思う。何からの理由で電力供給を止めれば、その影響は確実に国民に降りかかるわけですからね。代替手段としての石油や天然ガスも、一番の輸入元であろうロシアからの供給も望めないわけですし。しかも、その影響はこの戦争中だけで無く、仮に今後ウクライナが主権をロシアに渡すような状況になった場合にも、国民に対しての圧力として効果的に機能出来る手段にもなりますし。

ロシア軍の侵攻は、北部から首都キーフ(キエフ)への侵攻は何らかの問題で停滞しているけれど、南部から北上する侵攻に関しては、以前占拠しているクリミア半島があるし、国会からの海上戦力も展開出来るし、さらに今回の侵攻の口実になった東部の準ロシア領的な地域からの戦力投入もあるので、確実にウクライナ深部に進んでいる様子。ただ、これ以上北進をしても、兵站が伸びて厳しくなるだけなので、この原発を拠点に南からの侵攻は一旦停止して、後はウクライナ側が疲弊する持久戦に持ち込むんじゃ無いだろうか。ただ、南側は隣国のモルドバ、ルーマニアとも近いので、今後の展開によっては背後をとられるリスクもありそうな気がします。ただ、モルドバは勿論、ルーマニアにしても支援はしても直接的な戦力投入は出来ないだろうから、どの様に援軍を送るかは問題だけれど。

少し不穏な話をすると、仮に原発が爆発したとしても、チェルノブイリでも死亡者は60人位で、その殆どは消火活動に当たった消防士とのこと。その後の放射性物質拡散の影響などは大きいだろうけど、直接的な被害は原発を狙うよりは、例えば石油コンビナートとか、それこそ都心のような密集地帯を攻撃した方が、効果的だし被害も甚大になるでしょう。だから、原発を攻撃するという事は結構効率は悪いけれど、今回の様にエネルギー供給元として制圧するというのは、目の付け所としては残酷ですが効果的でしょうね。日本の場合、もっと簡単に侵入を許すような事になりそうだけれど、もしかしたら今後は自衛隊の駐屯地を併設させるとか、そんなことを人でも考える必要があるかもしれない。だって、過激派が同じように侵入して、同じようにエネルギーを人質にして要求をすることは可能という証明にもなりますからね。原発関連の話は、軍事小説とかテクノスリラー小説にも登場する話だけれど、ウクライナだから、ロシアだからではなく、日本国内でも注意する必要の有る今回の事件だと思う。

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