日曜日の「ワイドナショー」で、歌手の西川貴教氏が発言した事がニュースになっています。 私もこの番組を見ていて、この発言場面もリアルタイムで聞いたんですが、「おぉ、言ったなぁ」と思わず拍手したくなるくらい真っ当な意見だと思うし、それを録画番組で編集も可能だったけれど、そのまま流したフジテレビもちょっと見直しました。
この番組中では、滋賀県愛が強い西川氏を、今回の発言もあって「未来の知事」と揶揄することが一つの定番になっていたけれど、でも多くの視聴者も同じように感じつつも、やはりテレビが付ける権威というか箔付けに、つい怪しい情報でも信じてしまうんですよね。ただ、それなら何かの仕組みで情報伝達を統一して、一つの情報のみを提供するように(例えばテレビはNHKだけとか)すれば良いのかというと、それもまた大きなリスクがあるわけで好ましくない。結局、媒体もソースも異なる複数のメディアから色々な情報を受け取り、そこから自分で判断するしか無いのだけれど、今そのメディアに対しての不信感、疑念がどんどん高まっていることが大きな問題というか、社会的な障害になりつつあると感じます。
ちょっと前にも書いたけれど、本来ならば日本の中でも三本指に入るような感染症の権威の方に説明してもらうのが正しいと思いつつも、必ずしもそう言う人がメディア受けするとは限らないし、ご本人にすれば重要なポジションに居れば居るほど忙しいだろうから、メディアに対しての余裕も無いだろうし。ただ、そう言う人ご本人では無くても、やはり正しい情報を分かりやすく伝える事も「仕事の一つ」であるわけで、それはどんな場合でも必要。よく会社の中でも、凄く仕事が出来る人やお客様からの評判の良い社員やエンジニアがいても、そう言う人に鍵って社内的には無名だったり評価も高くない場合があったりしますが、あれも自分から有る程度実績をアピールするというか、ビジビリティ(Visibility)を上げることも必要だと思う。それによって、社内的に評価されることは、今度は本人に対しての評価になり、認証欲求が満たされることでさらに成長できる切っ掛けにもなるだろうし。
こういうことを言うと「じゃぁ何も言うなと言うことか」と曲解される場合も有るんですが、口に出す前に耳でその何十倍何百倍もの情報をまずは「聞く」事をするべきだと思うんですよね。素人が素朴な疑問や質問をする事は、何も問題は無い。そう言う質問・疑問に答える情報が無いのであれば、それはどんどん要求すれば良いと思う。でも、何もせずに「教えて君」に多くの人が甘えていることが問題だと思う。特に、ネットの発達で、こちらが要求しなくても、向こうから情報がどんどん流れ出てくる世の中なので、自分でフィルターを掛けないと、兎に角耳に入ってきて記憶に残ったことだけが「事実」だとか「真実」と思いがち。本来ならば、そう言う事が本当にそうなのか、まずは100回位自分の頭の中で反証して疑問を呈することからやらないと、本当の意味での「事実」とか「真実」なんていうものには行き着かない。言うは易し何だけれど、情報化時代になればなるほど、そう言う事は必要だし、そう言う事が出来る人が情報化社会の中で有利に生きる人だと思う。考えてみたら、昔は「コネ」という物理的なコネクションが一つの武器だったけれど、今は「情報リンク」という仮想的なコネクションが大きな武器になると言って良いのでは。「コネ」も「情報リンク」も、持っているだけでは役に立たないし場合によっては害になるわけで、どちらもそれをどうやってうまく活用して行くかが重要。そう言う基本的な事を思い出させてくれた西川氏の発言でした。
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