2022年2月1日

そごう・西武売却報道

今朝聞いてびっくりしたニュース。セブン&アイ・ホールディングスが、傘下のそごう・西武を売却する方向で調整に入ったというニュース。そごう・西武デパートが7&i HDだったというのも改めて聞いてびっくりしたけれど、そこまで百貨店業界は追い込まれているのかと再認識したことも驚き。

 7&i HDの全体売上げ、5兆7千億円余りから見ると、百貨店部門の売上げは1割にも満たない4251億円で、しかも正直なところ今後大幅な改善は期待出来ない分野である事を考えると、早いこと整理した方が良いというのは、自分のような素人でも考えつく話。ちょっとビックリしたのは、そごう・西武系百貨店って、もう10店舗しか無いんですね。そごうは、実はそんなに馴染みが無くて、精々極々たまにヨコハマ駅東口のそごうに一年に一回行くかどうか位。それに対して、西武も最近はとんと行くことは無いけれど、以前は浜松にも西武百貨店があって、その当時はよく行っていた場所なので、こちらの方は結構個人的に馴染みがある印象。

7&i HDと言えば、もう「7/11」が中心だと思うんですが、読売新聞の記事を見ると、国内のコンビニ事業はまだ1兆円には届いていないんだぁ。これちょっと意外でした。海外のコンビニ事業が2倍以上あるというのは、元々本家「7/11」であったアメリカの事業もあるだろうし、アジア圏にもかなり進出しているからそんなに不思議は無いけれど、もうちょっと国内規模って大きいものだと思いました。ちょっと以前だと、国内のコンビニ事業は「1強2弱その他」みたいな感じで、7/11が絶対王者で、ローソンとファミリマートがその半分くらいの規模みたいな認識でしたが、今は店舗数で比較するとそんなに違わなくなってきましたからね。また、元々の事業であったスーパーのイトーヨーカドーは、コンビニ事業の倍位あるらしいけれど、海外ファンドはそれも切り離すことを要求しているのかぁ。まぁ、スーパートップのイオンの売上高が6兆円を超えているのに比べたら見劣りするけれど、3位のライフがそのイトーヨーカドーの半分以下の7500億円余りであることを考えると、下位のスーパーを買収するなどして、まだまだ拡大の余地はありそうな気もしますが。

自分の子どもの頃は「百貨店・デパート」というのは、「ハレの場所」だったわけで、デパートに買い物に行く、デパートの食堂で食事をするという機会は、それだけで大きな娯楽というか、それこそ今で言う海外旅行に出かけるくらいのイベントでした。当時は、まだモールとかショッピングセンターみたいな大規模な商業施設が日本には無い時代でしたから、スーパーと言えば規模が大きな八百屋さんみたいな感じだったし、それに対してデパートは高価な宝石類とか着物とか家具とか、「買い物に行く場所」ではなく「高価なものを見に行く」場所と言った方が正しかったかも。それがどんどんモールに押されて、今では例えばイオンモールなんて、施設規模でも集客度合いでも生活密着度でも、完全にデパートなんて眼中に無い時代ですからね。だから、昔は街中の市街地が繁華街だったけれど、今は大規模モールがある郊外が集客の拠点になっているし。まだ決定している話では無いけれど、時代の変化をひしひしと感じるニュースです。他の百貨店グループは、どうするんだろうか。こちらの記事を見ると、そごう・西武グループは、それでも百貨店業界の中では業界2位なんですよね。しかも、トップの髙島屋とそんなに大きな開きがあるわけじゃ無いし、逆に3位以下の大丸・松坂屋とか三越伊勢丹何かと比べてもそんなに違わない。これを切掛に、業界再編成が始まったりして。やはり、ビジネスの世界で「規模は最大の武器」だと思うから。

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