日テレ系日曜日夕方の人気番組「笑点」での、林家三平師匠降板に関しての記事。実は、そんなに笑点を毎回視聴しているわけでは無いし、そんなにファンというわけでも無いけれど、たまたま観ていたときにこの三平師匠の降板の時で、「へぇ~」と思ったものの何となく「納得」も感じたんですよね。
その「納得した理由」というのは、三平師匠が笑点メンバーに加わってから、何度か大喜利の場面を見ていたんですが、他のメンバーに比べて彼の回答がどうにも真面目すぎて面白くない。勿論落語家なので、ちょっとした捻りとか面白いオチもあるんだけれど、毎回の回答がいかにも「優等生的」な真面目な感じしか受けないもので、その前後に回答される他のメンバーの回答と比べると、明らかに浮いている感じが毎回するんですよね。最初の頃は、まだ交代したばかりだし、そのうちに「三平風」の雰囲気も固まるんだろうなぁと何となく思っていたんですが、それが一年過ぎても、二年過ぎても変わらない。
例えば、三遊亭円楽師匠も時々辛口の捻りがきいた回答をするんだけれど、それも殆ど毎回下らないおとぼけとか駄洒落とか、回りのメンバーとの無駄話みたいな場面があるから、「おっ?!」「えっ?!」という驚きがあって、その真面目な回答も深く感じられると思うんですよね。言ってみれば、その回でのメリハリだけでなく、有る週は真面目誠を殆ど言わない回もあるし、有る程度の期間でのメリハリも考えているような気がします。だから、視聴者も何時もはゲラゲラ笑っているだけなんだけれど、時々ハッとさせられるから、その一言が生きてくる気がするんですよね。 でも、三平師匠の場合は殆どが真面目な回答ばかりで、時々面白いことを言うんだけれど、それが余りに時々だから逆に不信感というかわざとらしさに感じてしまうんですよね。
何となく記憶を遡ってみると、三平襲名前の林家いっ平時代も、兄の林家正蔵師匠(林家こぶ平)がバラエティー系のどちらかというと「駄目な有名人」みたいな漢字で、落語家の「ら」の字も感じられないようなキャラクターだったけれど、逆に弟の「いっ平」は若い頃から「正統派落語家」みたいな印象があった気がします。だから、父親の「林家三平」の名代は、兄のこん平の方が合っていると思っていたので、弟のいっ平が襲名したときには「えっ?」と個人的に感じたもの。で、予想通り笑点大喜利メンバーの中では、一番若いという事も有ったんだろうけど、真面目すぎる優等生的な浮き上がり方がずっと続いて、それが本人的には苦しかったから今回の決定に繋がったのかもしれない。同じ真面目でも、もっと鼻につくような言い方をするとか、キザな雰囲気を醸し出すとか、それこそ、牛人瓶の底メガネを掛けたような、真面目は真面目でも「くそ真面目」くらい迄徹底すれば、もしかしたらもっと馴染んだ新しいキャラクターが生まれたかもしれないけれど、それはそれで彼の美学として許せなかったのかなぁ。そのくせ、私も「あれ、病気?」と思っていた激やせ振りは、実はRIZAPだったというオチは、それをあの笑点の席上でやれば新しい笑いに繋がったかもしれないのに、多分仕事は仕事、プライベートはプライベートみたいな変な拘りがあったんだろうか。まぁ、私も昔から観ている落語家さんだし、また新しい境地を開拓して笑わせて欲しい。
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