2021年11月30日

売るために回収する

ITmediaの記事から、自転車の訪問修理・整備というビジネスモデルが成功していると言う記事。「e-charity」という、元々は電動自転車の中古販売をして居た会社が始めたサービスで、今では修理だけで無く自転車の販売にもつながり、多い日には1日26万円もの売上げになる場合も有るとのこと。

自分が子どもの頃は、うちみたいな田舎の一区画であっても、5分も歩けば八百屋があり、肉屋があり、酒屋があり、さらには当時は自転車は今の軽乗用車みたいな存在だったから、自転車屋さんなどは結構何件もあったように思います。それに、自分でパンクの修理くらいは出来るのが普通だったので、私も自転車がパンクすると、バケツに水を入れて、そこに車輪内部の空気チューブを付けて空気が漏れる場所を特定。穴を見つけたら、紙やすりでその周辺擦って、接着剤を塗ってゴム片を貼り付けて修理したものです。チェーンが外れたのを直すのも良くあったし、慣れた人だとスポークの交換なんかもやってましたよね。でも、そんな時代ももう過去の物だし、大体大都市圏でも個人経営の自転車屋さんも減ってきていて、今ではチェーンとかモール等でしか自転車販売を見る機会も無くなってきたし。

ちょっと面白いのは、既に使わなくなった中古自転車を買取すると、空いたスペースに新しい自転車を入れたくなって購入に繋がるという話。これは凄くよく分かる話で、自転車に限らず何でも当てはまるんじゃ無いだろうか。私も断捨離をして部屋にスペースが出来ると、どうしてもそこに何か買っておきたくなるんですよね(笑)。断捨離して、捨てて厳選したはずの衣類にしても、丁度寒くなってきたもあるんですが、暖かいアウターが欲しいなぁとか、古くなったシャツ類をさらにこの際処分して、新しい物と入れ替えたいなぁとか、そこは人の気持ちって我が儘ですからね。無くなれば物欲もまた沸いてきます。昔は、粗大ゴミなんかも可燃ゴミ同様ゴミ集積所に只で出しておけば改修してくれたので、結構気楽に物を整理して捨てて入れ替えたり出来たんですが、ゴミ収集が有料化されて、特に大量にゴミ出ししたり粗大ゴミ処分に手間とお金がかかるようになってくると、以前よりも物が溜まる度合いが大きくなったように思います。「それって、SDGsに逆行する考えでは」と言われそうだけれど、昔は確かに「廃棄」だったけれど、今の場合は手続きさえ踏めばリユースするパスが幾つもありますからね。そう言う意味で、「回収」するビジネスがもっと活発化してもいいきがします。そう言えば最近「毎度おなじみ、ちり紙交換です~」という声を聞かなくなったなぁ。

昔のプロセスや習慣が良かったとは言わないけれど、考えてみれば上手い具合に「販売-購入-補修-回収」と言うプロセスが確立されていたように思います。特に廃品回収って、昔はそんな考えは浮かばなかったけれど、今の時代はいろいろ再利用技術も生まれてきているので、やり方次第ではユーズもあるだろうし、そこから利益も出せそうな気がする。勿論その為には、先ずは規模の拡大と安定して回収できるマーケット(対象地域)の確保が必要だけれど。只、特に地方だと買い物機会はどんどんモールとかショッピングセンターに集約されて、昔のように個別に買い物する機会って無くなっているんですよね。となると、こう言う形で自宅近くまで訪問販売とか訪問サービスしてくれるビジネスモデルって、結構将来性が有るんじゃ無いだろうか。何十件と入っているマンションだと効率的だけれど、地区単位で毎日異なるサービスを招致しても良いだろうし。近い存在では「何でも屋」とか「よろず屋」と呼ばれる人たちが該当すると思うんですが、正直ピンからキリまであって敬遠してしまうことも。その市町村の登録制にして、利用者の評価ポイントでグレード付けするようなシステムで、安心して作業依頼出来るような地域サービスシステム何て言うのに繋がると、今後の高齢化社会を補完する仕組みにもなりそう気がします。

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