2021年9月22日

兎に角批判すればOK

立憲民主党が開催した「アベノミクス検証委員会」 の報告で、アベノミクスはお金持ちをさらに大金持ちにして、弱者救済にはならなかった、という結論に至ったという記事。まぁ、いつもの「だって、立憲民主党だから」で完結してしまう話ですが、その「アベノミクス検証委員会」にしても、読んでいる専門家なる人は自党のシンパ的な人達な訳で、そこで「評価する」と言っても最初から「批判目的」であることは明らか。

大体、なんで今「アベノミクス」なのか分からない。安倍総理が退陣したのは、もう一年以上前な訳で、その後の菅総理の経済対策を退陣前に検証するとか言うならまだ理解出来るけれど、1年前の話をそれも7年間続いた話を今更評価して怪しからんと言っても、一週所か二週三週遅れの話では。歴史家とか経済学者が研究として検証するならまだ分かるけれど、安倍総理在任中にも散々批判していたのに、何でまた改めてこう言うことをするのだろうか。

個人的に「それって矛盾しているんじゃ無い」と感じるのが、記事の前半では「金持ちを大金持ちにして、強いものをさらに強くした」と言っているのに、最後の方では「期待されたトリクルダウンが起きなかった」と言っていること。トリクルダウンの考え方は、先ずは今経済活動出来ている企業が売上げを伸ばして、その中から少しでも経済的に恵まれていない人に利益還元をしようとするものだと思っています。それが恒常的な仕組みになるのは不公正だけれど、取りあえず現状を改善する為には仕方ないという考え方だったはず。だから安倍総理は、雇用率向上を目標にして、兎に角仕事の無い人に仕事を与えて少しでもお金が回るようにして、次にその人達の給料が上がるように企業を促すと言うのがプランだったはず。実際雇用率は上がったし、ベースアップも野党では無く与党が企業幹部に要求するほど。だから、トリクルダウンが起きなかったのは、彼らが最初に上げた企業活性化が足りなかったことも原因として考えられるわけで、批判するならそこだと思うのだけれど、「金儲けは怪しからん、しかし利益は回せ」では、企業側としても納得出来ないと思うなぁ。

いずれにしても、「何で今アベノミクスなの」というのが最大の疑問。それも「検証委員会」というのは、じゃぁこれまで検証すらやっていなかったのかと突っ込みたくなるほど。アベノミクスを実行していたときには、その成果を期待してじっと待っていたのだろうか。トリクルダウンが起きなかったと言っているけれど、確か当時は「トリクルダウンは金持ち優遇」とか批判していなかっただろうか。それならそれで、なんでその当時に対案なら問題点をちゃんと提議して、改善策なり修正案なりを国会で話しをしなかったのだろうか。モリカケサクラよりも、よほど重要議題だったはずですが。自民党の現在の総裁選挙や、その後の首班指名、さらには衆議院選挙を考えるなら、「アベノミクス検証」って今必要な話じゃない。誰が総裁になり首相になるかはまだ不明だけれど、「立憲民主党の経済政策はこれだ」という物をちゃんと発表して、多くの国民が「なるほど」と納得し「自民党よりも優れている」と感じなきゃいけないタイミング。でも彼らが今発信しているのは「アベノミクスは駄目だった」というだけで、自分達の「何」というものが何も無い。これで支持率や投票数がアップすると本気で考えているのだろうか。

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