2021年9月22日

それ、報じる内容か?

中国第二位の不動産開発会社、中国恒大集団の経営不安が大きなニュースになっていますが、それに関連したロイターの記事がちょっと不思議。日本の年金積立管理運用独立行政法人(GPIF)が、この中国恒大集団にも投資をしていて、その投資額が96億7千万余りという内容。

「100億円近くも投資していたのかぁ」と言う印象を先ず受けるし、かなり大きな金額であることは確かで、仮に中国恒大集団が破綻した場合、自分の年金は大丈夫なのかと不安を感じる話し。でも、100億円は確かに大きな金額だけれど、GPIFの運用額は186兆円余りで、100億円というと僅か「0.0054%」。仮に1000円を持っていたとして、その0.0054%は「5.4円」。確かにお金は1円だって無駄に出来ないけれど、コンビニで1000円の買い物をしたとして、レジ袋1枚分の金額をどう考えるかですが、正直「問題にすらならない金額」だと思う。

確かGPIFの直近の運用益は30兆円位出たんじゃ無かっただろうか。それと比較しても、0.033%。GPIFが資産運用をして、その配当などで利益を出している以上、得する場合も損する場合もあるわけで、それから判断すれば「何の問題も無い」状態と言えるでしょう。と言うか、こういうことがあるから、有る程度裕紘菜企業や場所に投資を分散して、リスクを下げつつ利益をある時は確保し、ある時は多少損をしてもその損益を最少化するようにしているのが「投資目的」なんだろうから。

この記事以外で同様の記事が出ているか分からないけれど、いつもの人達がこれを理由に「GPIFが危ない」「年金はどうなる」と、いつものように騒ぎ出すのだろうか。過去運用益がマイナスになった時には大騒ぎをして、政府の責任問題まで指摘していた記憶がありますが、逆にそれ以上に利益を出したときには「だから何なんだ」と意に介さないというかふてぶてしい態度を取る政治家もいたなぁ(笑)。今回のロイターの報道だって、実際に中国恒大集団に問題が発生して、それで多くの日本企業や組織が負債や不利益を被り、その中でもGPIFの影響が大きかったのなら「100億円近くの利益が~」と伝えるならまだ理解出来ます。でも、そんなことは発生していないし、実際にどの程度の影響もあるのかも不明の時点で、ことさらGPIFだからみたいな取り上げ方をするのは何か意図的なものを感じる。昨日はこの中国恒大集団の影響で、株価も600円以上下がり、確かに日本経済に与える影響は大きいけれど、ちょっと先走りすぎた無いようじゃ無いだろうか。そう言う行為が、よけにいマイナスの連鎖を誘発する原因になると思う。そしてその影響を一番受けて困るのは、国民なわけで、結局メディアが各節的に国民をいじめている構図が出来ている気がする。

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