2021年9月21日

ホテルマン

木村拓哉・長澤まさみ主演の映画「マスカレードホテル」の続編「マスカレード・ナイト」が公開されていて、番宣のためにこのお二人が最近よくテレビに登場するんですが、そこでちょっと気になることに。映画の中では、木村さんは潜入捜査官、長沢さんはホテルのスタッフという役側。で、その番宣の中で二人とか映画の紹介をするときに、舞台がホテルということで「ホテルマンの~」とか「ホテルマンとして~」というように、二人が映画の中で演じる役側を「ホテルマン」と紹介すること。

よく見ているのがフジテレビ系列(CX系列)の「めざましテレビ」なので(笑)、それ以外の番組もそうなのか分からないのですが、確かたまたま観ていたNTV系列の「スッキリ」でもそうだった気がする。一昔二昔前なら「ホテルで働く人=ホテルマン」と普通に使われていたけれど、昨今の男女同権・男女差別反対の傾向から、暫く前には「ホテルパーソン」とか「ホテリエ(※フランス語から来たらしい。ただしフランス語で"h"は発音しないので、正確には「オテリエ」が正しいらしい)」。さらに英語でも"hotel man"という言い方はあるけれど、日本で意味するような「ホテルで働く人の総称」みたいな意味では無く、「ホテル業をしている人」という"Hotel Owner" "Hotel Developper"みたいな意味合いになるらしい。

似たような言葉で、議長を意味する"chairman"とか景観の意味の"policeman"という言葉も"-man"が性差別を想起させるという理由から"chairperson"とか"police officer"とか別の言い方をする様になって、今ではそれが普通になってきているけれど、ホテル業界って違うのだろうか。ここ数日、ずっとそのまま「ホテルマン」という言い方が使われているので、もしかしたら映画の内容的に意味があるのかもしれないけれど、でもこの手の話に敏感というか過剰反応する人達からクレームが入っても良さそうな気もします(別に扇動しているわけじゃない)。でもそれが無いのは、映画だから? 二人が有名人だから? フジテレビだから? (笑)

個人的に想像するに、元々の英語の世界では日本で使われているような「ホテル従業員の総称」みたいな使い方で"hotel man/hotelman"という言葉は使われてなかったので、この"-man"という表現は問題として認識されなかった・されていなかったんじゃ無いかと思います。それが日本では一般的な言葉として流通し、"hotel staff" "hotel worker"みたいな意味で使われ初めて、さらに昔は女性スタッフが少なかったからかもしれないけれど、でもこのままそう呼び続けるんだろうか。私は別に反対も賛成もしないし、この手の言葉使いに関しては、明らかに差別目的で使われている場合を除いては、聞き流せば良いと思っています。ただし、長澤まさみさんの役所を「ホテルマン」「ホテルマン」と連呼されると、やっぱりちょっと「???」という気持ちにはなりますね。責めて「ホテルスタッフ」とか「マネージャー」くらいだったら気にならないけれど。時間の流れとともに、言葉もどんどん変わっていくものだから、昔は問題無かった表現や言葉が現在では変更が必要になることもあるだろうし、その言葉も何時川俣置き換わっていく物だと思うのでそう言う変化は当然だと思うけれど、何でもかんでもそんな風に感じてしまう、敏感すぎるのも、またある意味弊害だなぁと言う気もします。

0 件のコメント:

コメントを投稿