2021年7月15日

SFの世界をビジネスに生かす

ジャーナリストの佐々木俊尚氏のコラムから、 ビジネスに生かされるSFの想像力について。輪主が子どもの頃(小学生くらい)に読んでいた子ども向けの雑誌みたいなものには、時々「大人になったらこんな社会になっている」みたいな未来予想図の特集みたいなものがあって、例えば「空飛ぶ自動車が普通になる」とか「月に基地が出来て、観光旅行に行く」とか、記事の中にも登場するテレビ電話とかもよく登場する「未来の印の一つ」でした。

その予想は、当たっているもの、実現していないもの、予想以上のもの、色々ありますが、あの頃の想像力が今の社会に影響していることは事実。例えば、子どもの頃に鉄腕アトムを見て育った人が、今のロボット研究とか科学技術の分野で活躍していたりという話も聞きます。そう言う意味では、今の技術進歩によるビジネスの影響もあるだろうけど、昔受けた「未来図」による影響も決して無視できるものでは無く、ある意味技術革新がそう言う人達の思いというか刷り込まれた未来に向かって進んでいるような気もしています。ただ、技術革新のスピード以上に、人や視界の仕組みや関係が大きく変化していて、それによる変化の方が大きかったし予想もしない方向に進んでいるのが、今なんじゃ無いだろうか。それに大きく影響しているのは、インターネットやスマホという技術基盤ではあるんですが。

記事の中程で佐々木氏がコミュニケーションついて言及していて、SFの世界でも予想されなかったものに、SNSと指摘されています。その先駆けみたいなものとして、懐かしい「ダイヤルQ2」を出されているんですが、それよりももっとまえ、アマチュア無線(HAM)の世界ではあるけれど、「ラウンドテーブル(別の言い方もあったかもしれませんが)」と言う、複数のHAM局が電話会議の感じで会話するものは有ったんですよね。無線の場合基本的に送信中は受信できないので、通常一対一の相互通信になるので、双方向通信のSNSとは異なるんですが、まぁケツ高知開館時がします。また、インターネットの前世紀にBBSでも、会議室とかニュースグループ(NG)とか、今のSNSの原型みたいなものは有りましたし。まぁ、それらサービスを利用するためには、HAMなら免許が必要だし、NGなら当時は大学とかよほどの企業で無いと利用出来なかったし、凄く限定されていたことは確か。ただ、ああいう経験をした人が社会に出て、その夢実現に関わってSNSに繋がった、と考えるのは余りに楽観的だろうか。

クラウドとストリーミングに関しても、別記事で書いた用に昔のホストコンピュータって今のクラウドの原型みたいなもので、だから「クラウド」なるものが世の中に出てきたときに多くの人は「それは、昔のホストコンピューターと何が違うの」という事を思ったはず。だからクラウドに関しては、個人的にはちょっとぎもんを感じるんだけれど、ストリーミングに関してはやはりデジタル技術が登場しないと、この発想は難しかった気がします。アナログ音源の場合、再生機とスピーカーの距離が長くなればなるほどノイズの影響を受けるから、元々は出来るだけその曲を縮めたいというのが当時の発想。だから、WALKMANはあれだけヒットした訳だし、文化的社会的影響が大きかったことにも繋がると思います。それがデジタル化で、賛否はあるけれど原音の再現が可能なると、その「距離」の呪縛から離れて利用することが可能なり今の時代に繋がる訳です。考えてみると、今の技術というのはこの「(物理的)距離」というものをどう処理するのかと言うのが、一つのテーマなのかもしれない。だから、転送装置とかワープ航法なんていうのは、本当に最後に出てくる技術時進歩になるんだろうなぁ。

0 件のコメント:

コメントを投稿