小泉環境大臣が公開した、食品ロスに関しての記事の中で、日本の食品ロス(「家庭から出る年間の食品廃棄量」)は世界第四位という「残念な順位にいる」と書いている。それに対して、 統計が違うという書込があり、どうなんだろうとちょっと興味半分で調べてみました。
小泉氏が使用していグラフに書かれている「出典: 国連環境計画(UNEP)「食品廃棄指標2021」FOOD WASTE INDEX REPORT 2021」をキーワードで探してみると、このサイトに行き着き、その中でリンクされているこのPDFがソースだと思われます。全体で100ページの文書ですが、その中には小泉氏が使用している図表は掲載されていません。色々見ているうちに、どうやら60ページから掲載されている、地域別にリスト化されている各国の消費量想定地の値を並べたものと想像されます。日本は64ページに登場し、確かに一人当たりの消費量(64kg/人)や年間消費量(8,159,891トン)という数値は合っています。因みに、同じテーブルに掲載されている中国も一致。ところが、次のテーブルに掲載されているインドネシアは、年間20,938,252トン、一人当たり77kgとか、フィリピンの9,334,477トン/86kgとか、そのページを見るだけでも日本以上の国が存在するし、それ以外の国でも、
- コンゴ共和国: 8,912,903トン/年、103kg/人
- エチオピア: 10,327,236トン/年、92kg/人
- ブラジル: 12,578,308トン/年、60kg/人
- メキシコ: 11,979,364トン/年、94kg/人
- パキスタン: 15,947,645トン/年、74kg/人
その下の食品廃棄量の図にしても、上の図で日本は中国と同じ64kg/人でそれはインドやアメリカよりも多いという意図が見えるんですが、ここに書かれて以内それ以外の国を見てみると、
- ドイツ: 75kg/人
- フランス: 85kg/人
- イギリス: 77kg/人
- ロシア: 33kg/人
- スペイン: 77kg/人
- オーストラリア: 102kg/人
- 日本の年間廃棄量は800万トン余りで、世界でも14位と比較的上位である
- しかし一人当たりの廃棄量は200位以下となり、個人としては十分に低い値である
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