来日したウガンダ選手団が、入国時に一人の陽性者が見つかり、その後宿泊地に移動したグループからも陽性者がその後見つかった件。空港では濃厚接触者の判定をせずに現地に緯度したため、運転車や添乗員も結果的に濃厚接触者認定されるなで、水際対策の不備がここ数日言われています。
勿論、東京オリ・パラ関係の水際対策として課題や問題点があったことは事実で、それらは早急に改善されるべきだと思うのだけれど、ウガンダ選手団よりも先に入国したオーストラリアのソフトボールチームではそう言う話は聞かないので、全く今の防疫態勢が無駄なわけじゃ無い。ただし、一連の報道を聞くとウガンダ選手団の一例を持って問題を大きくしているだけのような気がします。また、そこで発見されたコロナウイルスがデルタ株だったこともあり、デルタ株や更に変異したデルタ株プラスを大きく取り上げて、今のワクチンの有効性を疑問に感じるような伝え方をしている報道も多いのですが、全く効果が無いわけじゃ無い。今のワクチンでも十分に高い効果が期待出来ることは既に世界で検証されているわけで、そういう部分をちゃんと伝えないと単に不安を煽るだけの報道になってしまう。
河野ワクチン担当大臣が接種を始めたときにも書いたんですが、今はまだ東京オリ・パラ開始前の準備段階の検証時期=ブリングアップ(Bring-up)の時期だと思うんですよね。だから、今一番重要なことは陽性者を入れないことよりも、その手続きやシステムに抜け穴や問題点が無いか、その洗い出しと対策の準備を進めることが最大の目的だと思います。だから、関西空港で陽性者が見つかっても、その他選手団が移動してしまったのは、空港検疫では濃厚接触者認定する役割が無かったからだから、そこはやはり空港で足止めして確認するべきだったとか、バブル方式で移動してもドライバーや添乗員が濃厚接触者認定されるなら、そうならないように車内でも隔離出来るようにするとか、車内換気をさらに強力にするとか、今後の入国者に対しての知見も多く見つかったはず。ウガンダ選手団としては、折角早めに入国してコンディション調整を進めようと考えていたところで、とんだ誤算だったのかもしれませんが、彼らを責めるのでは無くこの経験を今後共有して次に生かすために、ちゃんと対応もして欲しい。悪いのはコロナウイルスであり、彼らでは無い訳ですからね。
報道にしても、確かに問題点を指摘することは仕事だと思うけれど、責任問題を追及するよりも、何が問題だったのか、何が足りなかったのか、どうしたら防ぐことが出来たのか、そう言う「前向き」な報道をして欲しい。東京オリ・パラ開催には、賛否色々あるとは思うけれど、少なくとも東京都が開催地に立候補し、日本として国が支援して開催する事を世界に確約(=Commit)した事柄なんですからね。勿論場合によっては直前でも中止する判断は必要だろうけど、中止や延期の決定がされていない以上は、予定通り開催する前提で最大限の度量をしなくてはいけない。それが「責任」というものだと思います。無責任に中止を言うのことは誰でも出来るけれど、予定通り進む事象は殆ど無いわけで、その突発事項やこんなんをどう解決していくかが、今一番必要なことでは。勿論、新型コロナウイルスというのは、トップクラスの想定外事項だし、どの様に沈静化できるか確固たる対策も道半ばであることは確かだけれど。でも、少なくともワクチン接種をどんどん進めていくことで、来月の東京オリンピック開催までには、3000~4000万人位の人が2回目接種完了出来そうな状態。そうなると、総人口の30~40%位が抗体を持つことになるので、イスラエルとか英国の事例を見るとそれ位からかなりの効果が期待出来る状態になるはず。そう言う複数の要因やプロセスにスキームが、一月後に合算されて最大の効果を得ることが出来るように、今は問題点を批判するよりも叩き出して修正するという気持ちが重要じゃ無いかと感じます。少なくとも、悲観的になるよりは前向きに気持ちを切り替えることの方が重要だと思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿