2021年5月13日

ワクチン接種

全国的に高齢者向けのワクチン接種が始まり、うちの親のところにも浜松市から新型コロナワクチン接種のお知らせが届きました。最初は「ワクチンなんて良いよね」とか接種を受けたくないようなことを言っているので、「駄目、直ぐに接種しろ。接種しないと、(都内にいる)弟夫婦も帰省出来ないし、孫夫婦や曾孫にも会えない」と脅して、何とかワクチン接種をするように説得。 ところが今度は「予約方法が分からない」と、丸投げされました(苦笑)。

浜松市からの送付物を確認すると、まずは接種方法や内容を説明したプローシャー、問診票、接種管理用の番号やバーコードが印刷されたシール、接種対応病院のリスト等が主な同梱物。まずは接種可能な病院を調べると、個人病院や総合病院等結構な数が区毎にリスト化されています。2/3位は個人病院で、こちらは掛かり付け病院として予約可能。また病院以外に、浜松市が準備する集団接種会場で、自宅近くのイオンモールもこの中に。で、何度か手順説明を読んでいくと、基本的に電話予約で、インターネットからの予約はどうも個人的にHPとか開設している場合には可能の場合も有るようです。逆に集団接種会場の予約は、インターネットのみみたい。試しにインターネット予約にアクセスしてみたら、既に予約一杯で一時的に予約中止になっていました。と言う状況なので、親にはまずは接種可能な日時(来院から、問診確認、接種順番待ち、接種後の15~20分の待機等含めて1時間半位の余裕は少なくとも可能な日時を選ばせました)を確認してから、病院へ電話をして、多分繋がらない可能性が高いから、その場合には直接言って確認するように指導しました。

テレビのニュースでも、都内とかでの予約獲得の様子を流していて、幾ら電話をしても繋がらず、仕方なく直接病院に行ったら直ぐに予約が取れた、と言う映像を流していたけれど、少なくとも掛かり付け医で接種をうけるなら、直接来院するのが一番各自だと思いますね。病院の方は、通常外来の患者さんに加えて予約の人で溢れるのは困るかもしれないけれど、予約のための電話で病院の回線が塞がるのも困るだろうし、その辺りは難しいジレンマになりそう。理想的には、国とか自治体単位で共通予約システムを準備するのが良いと思うけれど、高齢者を中心にそう言うシステムに馴染みの無い人、使えない人も多いわけで、やはり電話予約が中心にならざるを得ないのも事実。でも、個人病院なんて普通は1回線、多くても数回線程度だろうから、少なくと予約開始当初は回線がパンクすることも目に見えているし。うちみたいな田舎の場合特にそう言う傾向があるんじゃ無いかと思うんですが、通常の外来検診の場合も、事前に予約電話してくる高齢者は稀で、多くの場合は直接来院して「ちょっと熱があるから見て貰えないか」みたいな会話を受付でしている様子を結構見ます。感染拡大防止の観点から言えば、来院者数は減らしたいけれど、効率的に予約受付するには来院するのが一番という、これも何とも回答が見つからないジレンマですよね。

とにかく、この新型コロナウイルスはこれまで経験したことのない事態であり、言ってみればつい最近経験した「1000年に一度の未曾有の事態」でもあるわけです。上手くいけば、年内にはそれなりの国民がワクチン接種を受けて、ほぼいつもの生活が戻ってくるのでしょう。でも、それで良しとして例えば国民全員のワクチン接種管理システムとか、ワクチン開発の継続やその他最先端医療への投資、さらには感染拡大防止策として某かの行動管理システムみたいなものの必要性が認識されても、結局はそのままのど元過ぎればで有耶無耶で消えてしまう事を危惧します。幸いにも、デジタル庁が誕生して、今回の事も含めた効率的な情報基盤が準備されれば、仮に近い将来似たような事態が発生しても、システム構築に関しては今回よりはスムースに進むだろうけど、今回の事象を経験しても、例えば人権とか行動の自由とか、そう言う問題との鬩ぎ合いはより難しくなりそうな気もします。ふと思ったのは、ワクチン接種予約の混乱って、一年一寸前の「マスク狂想曲」「アルコール狂想曲」の時と似てるんじゃ無いかという事。あの時の経験を今回に生かすというのは中々難しいと思うけれど、過去の経験を今に生かすことの難しさとも言えるのでは。どちらが良いとか、何が良いと一概には言えないけれど、せめてどういうことになっても建設的な意見交換議論が進むように、次の非常事態では心構えが出来ていたいなと思います。

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